ご紹介書籍
デジタル競争戦略 コンサンプション・エコシステムがつくる新たな競争優位
出版社：ダイヤモンド社
著者のモハン・スブラマニアム氏は、企業戦略とデジタル変革を専門とするスイスのビジネススクールIMDの教授です。
本書のサブタイトルとなっている「コンサンプション」とは「消費」のことで、 IT技術によりお互いに補い合う商品やサービスがつながることで、新たな顧客体験が生まれることを示しています。
いままで、事業の価値連鎖であるバリューチェーンで勝負してきた消費財販売業、製造業や流通業がさらに次の段階に進歩するための戦略としてコンサンプション・エコシステムが提唱されています。
コンサンプション・エコシステムは、ひとつの企業、特定の業界だけで構築できるものではありません。
自社のサービスや製品、価値のある情報を広く共有することによって、企業や業界の垣根を越え、様々な商品やサービスが連携した顧客体験を提供しようという考えです。
ネットやSNSが当たり前となった現在、良い商品、良いサービスだけでは勝負に勝ち残れない状況になっています。
本書は企業リーダーや戦略立案者、サービス提供者、商品開発者向けに、消費者の行動、市場の動向、それらを取り巻く環境を把握することで、デジタル技術を生かした戦略を生み出す指針が書かれています。
デジタル技術の活用、情報を活用した顧客ごとのパーソナライズ、他社との協業や提携のポイントは何なのかを理解することができます。
サービスをプラットフォーム展開する際のポイント、新たなライバルや脅威に対して何をしておけば良いのか、そして実際にどう戦略を実行するのかといった、DX戦略のヒントになる要素が事例とともに紹介されています。
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