ご紹介書籍
企画立案からシステム開発まで 本当に使えるDXプロジェクトの教科書
著者:下田 幸祐、飯田 哲也
出版社:日経BP
DX(デジタルトランスフォーメーション)がIT業界のみならず、一般的な事業会社にも広がり、新聞や雑誌、テレビCMでもDXという言葉を数多く目にするようになりました。
本書は書籍帯に「デジタル変革には方法論があった『DXをやれ』と言われても困らない!迷わない!」とあり、ありがちな「DXをやれ」という上司からの意味不明で理不尽な期待に応える正しい手順が書かれています。
「DXをやれ」は少し大げさですが、実際のところPoC(実証実験)だけで先に進まない、一部の部署だけで全社的な取り組みにつながらない、人工知能やIoTなど最新技術をうまく活用しきれない、いろいろありすぎて何から手をつけて良いのかわからないなど、細かな悩みは尽きません。
本書では社内DXプロジェクトから、ユーザー企業がシステム開発を請け負うSI企業とともに手がけるDX施策まで、企画担当者、プロジェクトマネージャー、開発者、現場担当者、発注担当者などさまざまな立場からのDXへの取り組みについて具体的な事例や成果物を紹介しつつ解説されています。
本書では次のような点について紹介されています。
- 従来型の基幹システム構築とDXプロジェクトの違い
- DXプロジェクトをスムーズに推進するための組織づくり
- 構想や企画、DXプロジェクトの有用性を考える方法
- PoC(実証実験)の効果的な進め方、目標の定め方
- DXプロジェクトの効果測定や指標、説得材料の定め方
- DXプロジェクトのコストや発注、受注の考え方
これらの内容を把握することによって、巷で言われているほどDXがバラ色でないことは容易に理解できます。
またそれとともに、社内やお客様が本当の意味で推し進めたいDXやIT活用について冷静に考えながら、よりよいシステム構築やツール開発に結びつけるための指針となる良本です。
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