連載コラム:今すぐ読むべき、仕事に活かす書籍紹介

Book33 :デタラメ データ社会の嘘を見抜く

ご紹介書籍

『デタラメ データ社会の嘘を見抜く』

著者:カール・T・バーグストローム、ジェヴィン・D・ウエスト
出版社:日本経済新聞出版
現在、世の中は文字通り「数多くのデータ」に溢れています。ニュース等のメディアから得られる数字、ネットや知り合い、仕事関連の知人から得られるデータ、広告や書籍に掲載されているデータなどなど。
みなさんは、これらのデータ全てを信じて受け入れていますか?もしくはデタラメかもしれないと、疑いを持って捉え、真実を見抜くことができていますか?
本書はそんなデタラメに騙されずに、データの嘘を見抜く手法、手段、事例を数多く取り上げた、ノーベル経済学受賞者3名が推薦というお墨付きの書籍です。

データを論理的に受け取る方法を指南しており、統計学、経済学、データサイエンスに関する特別な知識がなくても、 調べて確かめる能力さえあれば、データの嘘を見抜けるようになります。

データを分かりやすい図表や説明で、意図的に嘘を伝える場合と、悪意無く、意図せず嘘が伝わってしまう場合があります。
特にパーセンテージ(%)表現は難しく「たった1%」という表現と「なんと99%も」では、実は同じ事柄を示していますが、実は大きく印象が異なる場合があります。また 66% や 37% といった割合を一発で正確に把握するのも難しいでしょう。
出どころがちゃんとしたデータだからといっても、そのデータの扱い方、切り取り方次第で、解釈が真逆になる場合もあります。

今後、仕事でデータを扱う人のみならず、個人個人が情報リテラシーを養い、高めていく必要があります。
本書で取り上げている「データの嘘を見抜く」手法は次のとおりです。

  • メディアで広がる嘘情報の種類
  • デタラメの特徴、疑わしさに気づく
  • データと嘘との因果関係。関係の無いデータ同士に因果関係を見出す嘘
  • 数字で、たわごとを正当化する嘘
  • 人が陥りやすい選択バイアスについて
  • データビジュアライゼーションの勘所、読み取り方
  • ビッグデータが全て正しいとは限らない、データ素材の大切さ
  • デタラメを見破り、デタラメを正す


今後、機械学習やファクトチェックなど、仕組みやテクノロジーで正しいデータを扱うこと、規制や制限、法律などで正しいデータを守る方法、教育を通して数字やデータへのリテラシーを身につけ、嘘データに振り回されないようにすることが大切です。
意図的な嘘、意図しない嘘とも、最終的に「デラタメ」を信じてしまうのは、自分自身だということを本書から気づかされます。

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