ご紹介書籍
システムの問題地図「で、どこから変える?」使えないITに振り回される悲しき景色
著者:沢渡あまね
出版社:技術評論社
社内の情報システムは、仕事をスムーズに正確に省力化するために存在します。
そうは言いつつも、使いづらい社内システムに振り回されたり、かえって仕事が増えたり、古くからあるツギハギだらけのシステムを騙し騙し使っているところもあるかもしれません。
他にも、使えない使わないシステムを導入してしまい、困惑している企業もあるかもしれません。
なんでも内製しようとして失敗、逆になんでも外注しようとして失敗している事例もあるかもしれません。
本書では「使う人」「作る人」「守る人」といった様々な立場から、社内の情報システムに潜む問題を洗い出し、少しでも良いものにしていくための指針が書かれています。
切り口は8つ
- 誰のため、何のためのシステムなのかを明らかに
- 無駄にハイスペック、費用過多を避けよう
- 「とりあえず作る」から始める継続的な改善
- 抜け漏れの無いシステムのために現場を注意深く見る方法
- ITの専門家でなくても良いが、最低限知っておくべきこと
- プロジェクトが火を吹かない、適切なテストと運用のためにすべきこと
- 安かろう悪かろうを避ける、仕様と価格のバランスについて
- システム構築に優秀な人材を集める方法
またその他にも、新しくしたシステムの社内啓蒙、そしてそのシステムを数年後に廃止したりリニューアルしたりするための基準の設定、局所的な最適化だけではなく社内全体の最適化を考えること、なんでもかんでもシステムで解決しようとしないこと、スモールスタートを心がけることなど、ちょっとした気遣いの積み重ねでよりよい情報システムを作り上げるための工夫が数多く紹介されている本です。
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