連載コラム:今すぐ読むべき、仕事に活かす書籍紹介

Book27 :『プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティングからチーム・組織運営まで』

ご紹介書籍

『プロダクトマネジメントのすべて 事業戦略・IT開発・UXデザイン・マーケティングからチーム・組織運営まで』

著者:及川 卓也、曽根原 春樹,、小城 久美子
出版社:翔泳社

あなたの会社の中では「プロジェクト」マネジメントと「プロダクト」マネジメントではどちらが重視されているでしょうか?
プロジェクトマネジメント、プロジェクトマネージャーは、主に開発プロジェクトの進行管理、品質、コスト、納期などに責任を持ってプロジェクトを率いる役目です。
一方、プロダクトマネジメント、プロダクトマネージャーは、解くべき課題を見出し、課題を解決し、作り出す製品やサービスによって価値を生み出すことに重きを置いてプロジェクトを率いる役目です。
もちろんどちらも必要な役割で、役目が重なる部分もありますが、全く違ったスキル、経験、心構えが必要だとも言えるでしょう。

本書は、第一線で活躍しているプロダクトマネージャー3名による共著で、プロダクトマネジメントの知識だけでなく実践、実例を交えた内容が網羅的に理解できる432ページにも及ぶ英知のつまった書籍です。
もしあなたの会社やあなたが関わるプロジェクトで、納期もコストも守れているのに、今一歩評価の低い製品やサービスがあった場合。
不具合はほとんど無いのに、利用者に喜ばれていない製品やサービスが存在した場合は、この「プロダクトマネジメント」が上手くいっていないのではないかと疑ってかかりましょう。

日本では、まだあまりプロダクトマネージャー職が重視されず、開発の現場にプロダクトマネージャーが居ない場合もあります。
エンジニアやデザイナーがプロダクトマネージャー的な仕事を兼任している現場も多くあります。
そういった現在修行中とも言える新米プロダクトマネージャーにとっても、本書の内容は見習うべき指針として役立ちます。
本書では以下の内容について詳しく取り上げられています。

  • プロダクトマネージャーに必要な基礎知識、周辺知識
  • プロダクトマネージャーの役割。戦略、プロセス、組織形成について
  • プロダクトマネージャーのスキルとキャリアパス。戦術的な仕事、戦略的な仕事、運営の仕事について
  • プロダクトの置かれた状況を理解する(ビジネス形態、未知の領域、技術要素)
  • さまざまな状況における方法論(新規事業・新サービス・既存事業へのテコ入れ・スタートアップ・DX案件)
  • ステークホルダー(利害関係者)をまとめあげ、プロダクトチームを率いる方法


予算内で、機能を期限までにリリースすることだけに集中してしまった場合、その場ではギリギリ合格点がもらえるかもしれませんが、長い目でみると良い製品、良いサービスにはなりません。限られたコストやリソースの中でどうすればより良いものが作れるのか、正しい「プロダクトマネジメント」の知識を得て、それらを実践することが一番の近道なのかもしれません。
本書の内容は、知識が得られるだけでなく、開発に携わる日々の業務と照らし合わせながら取り入れることができるノウハウが満載です。
本またプロジェクトマネジメントの観点からも収益を増やし、収益を守り、コストを減らし、不要なコストを避けるヒントが理解できる良書です。

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