ご紹介書籍
ビジネスで活かすサービスデザイン 顧客体験を最大化するための実践ガイド
著者:ベン・リーズン、ラヴランス・ロヴリー、メルヴィン・ブランド・フル
出版社:ビー・エヌ・エヌ新社
複雑な利害関係が絡み合った業界で、単なる製品だけではなくその製品を利用者に届けるための手段や、そのための組織をも考えるのが「サービスデザイン」です。
そのサービスデザインの第一人者であるLivework Studio社の3名が本書の著者です。
サービスデザインという複雑な事柄を、単なる理想論だけではなく本書では実践例を含めて紹介しています。
Livework社はヒューレットパッカード、アディダス、ロンドン交通、マスターカード、フォルクスワーゲンといった世界中の名だたる大企業のサービスを設計し、それらをうまく運用するところまで関わっています。
本書の切り口は次の点です。
- なぜいまサービスデザインが求められているのか?
- サービスデザインの具体的な成功事例の紹介
- 顧客体験の改善方法
- ビジネスの課題に対処する方法
- 組織の課題に対処する方法
本書の内容はIT企業はもとより、昨今デジタル化が進む様々な業界、消費者向けのサービス、企業内のサービス、そして行政や社会福祉サービスなどにも役立てられるヒントが満載です。
どんなに素晴らしいサービスを作り上げても、現場の仕事とかけ離れていたり、運用が成り立たないと意味がありません。本書では組織構造を変えたり組織に働きかけることでサービスそのものを適切に運用できる方策が述べられています。
またどんなに素晴らしいサービスでも顧客体験を重視しすぎてサポート部門や顧客対応の部門に無理難題が降りかかってばかりでは現場が疲弊してしまいます。
本書では顧客体験を重視しつつもビジネスとして成り立つよう失策を回避したり、未然に防ぐ方法など、実務に即したノウハウも多く記載されています。
どんなITシステムもデジタルツールも必ず利用する人が存在します。本書で「サービスデザイン」の本質をいま一度見つめ直すと、これから進むべき道筋が見えてくることでしょう。
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