ご紹介書籍
デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー 組織のデジタル化から分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで
出版社:翔泳社
コロナ禍の影響でDX(デジタルトランスフォーメーション)が否が応でも広まってきました。
IT業界だけでなく、多種多様な業種、職種にDXの波が企業規模の大小を問わず押し寄せているのも実情です。
本書「デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー」では、DXとひとくちに言っても、なかなか推進が難しく、何かツールを導入すればすぐに解決するというわけでもなく、何か大規模な開発をすれば解決するというものでもない、業務と組織の両方からDX推進するためのヒントや手順が紹介されています。
DXを適切に浸透させていくためには次の4つ要素を段階的に進めていく必要があると本書では述べています。
業務のデジタル化といっても、紙でやりとりしていた資料をPDF化してメール添付するのでは、DXとは言えません(それでも紙で扱うよりは、はるかに利便性が高まりますけれど)。
業務のプロセス、分担して進められていた仕事の流れ、快適に仕事を進めるためのデジタル環境やツールの充実、マネジメント層の計画や、新しいテクノロジーの活用など、さまざまな対応が積み上げられて初めて"DX" が実現すると述べられています。
本書は社内や業務の中で、少しつづDX化していったと言える企業、少しはDXの恩恵を受け始められたと感じている仕事の中で、さらにもう一歩先にすすんだDXの価値を組織内に浸透させていくための工夫の書と言えます。
本書では、組織内の部署を超えた横のつながりと、役職や職位を超えた縦のつながりの両方をとらえた上で、DXという流行りのキーワードでくくられつつも、昔からあった工夫や試行錯誤、仕事のやり方を変えていくかといった地道な積み重ねを着々と進めていく中で、組織が良い方向に変わっていくという時間の流れ、つまりは「旅(ジャーニー)」を示しているのが本書の内容です。
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