SCMよもやま話

コラム:サプライチェーンよもやま話

<レストラン内物流>・・・食堂でのSCMつれづれ

長年サプライチェーンに携わってきた職業病なのか?筆者は、食事に行っても、サプライチェーンをベースにものを考える習慣がついてしまっています。
今回は、つれづれにご紹介します。

回転寿司

10年くらい前になりますが、プロジェクトでホテル住まいしていたころの話です。
若手二人を教育がてら、プロジェクトに参画させて夕食時に少しブリーフィングをするというのが日課になっていました。あまり都会ではなかったので、ご飯を食べる場所も限られていましたが、その一つに回転寿司がありました。そこの回転寿司は端末で発注するとベルトコンベアにのってテーブルに配膳されるというシステムで店員はミニマムでした。

これが成立するためにはコンベアに商品が乗って円滑に目的テーブルまで輸送できる保証がなくてはなりません。皿は規格化され、たまに無理やり乗せたようなモノもありましたが、豚平焼きとか熱い鉄板に乗せてあるものは別ルートで店員が運んできます。
店のコストで材料を除くと最も大きいモノは店員の人件費という店が多いと思います。つまり人件費を抑えるためにはメニューを工夫して、あまり規格外の“皿”を増やさないようにしなければならないわけです。通い箱とかコンテナと同じですね。

豚焼き

名古屋に円頓寺というところがありますが、中部地方でプロジェクトに従事していたころ、よくプロジェクトメンバーと円頓寺通りにある豚焼き屋でビールと豚串で夕食にしていました。
オヤジさん一人で材料仕込みから調理、会計までやるのですが、どんどん注文が来るのに注文記録はとっていません。会計はテーブルに残った串の本数で行うので単価の異なるモノは違う串を使っていました。それを見た時に消費した分だけ「かんばん」がかんばんポストに入って集計されるのと同じだなあ、さすが名古屋、と思いました。

蕎麦屋

秋葉原は個人的にも好きな街で、仕事で空き時間があると、途中下車して昼食がてらPCパーツとかちょっと眺めに行くなんてこともありました。IT業界にいるのだから最先端の技術は抑えておかなければ、というのは表向きの話ではありますが。

この秋葉原の新幹線高架の下に蕎麦屋があります。ここも結構行くのですが、ここでは注文前に伝票ではなく木札がおかれます。注文を聞くときにシステムにその番号を入力して、注文を記録、集計するという形なのですが、いわゆる木札に電子的に情報付加価値をつけるとも言えます。この木札、私のところに持ってくるのはなんか風呂屋の下駄箱みたいな(今はそんなの少なくなりましたが)モノです。なかなか取り合わせがシュールだなと。

商品切り替え

某ハンバーガーショップは朝食メニューとそれ以外メニューの切り替えが厳格です。今は液晶パネルなので切り替えは簡単ですが、昔はプラスチックのパネルを店員が付け替える作業があり、並んでいる途中で切り替わるとなんか損した気分になりました。かつてはスループットをよくするためにある程度在庫生産を行い、作ってから何分以内に販売できなかったものは廃却、というのを徹底していて、棚に並んだ時間が記録されていました。メニューの切り替わりはかなり大量の廃却が出ます。ちなみに今はオンデマンド生産に切り替わっているので廃却は製品レベルではなく、部品レベルでしか発生しません。
このあたりの統制は現在は完全に統制が取れるようになったようです。

もっとも厳格さも国情に依存します。もう30年ほど前になりますが、USに長期出張していた時、休日は外で朝食をとっていました。ホテルの無料朝食が休日は休みだったのです。ある時寝過ごして、そのハンバーガーショップに行ったのが10時10分。10時に朝食メニューから一般メニューに切り替わっていたのですが、店員に「そこのエッグマフィンほしいんだけどいい?」と聞くと「OK!」で売ってくれました。まあアバウトな国だなあと。

レストランではありませんが

USの話ついでに思い出したことを一つ。これは是非日本でも実現してほしいというのがスーパーのエクスプレスレジ。
購入が5品目以下のお客様に限ってこちらでやりますというレジですが、なぜか日本にはありません。これは待ち行列に入れる前に必要リソースで前もって分類、平均待ち時間を削減できる良い方法です。スーパーに弁当を買いにくる勤め人は弁当、飲み物、デザートくらいで、あってもあと1品。しかし前にまとめ買いの方がいると、ずっと待たされます。結構便利だなと思った記憶がありますし、平日の昼とか効果的だと思いますが、なぜか日本では見たことがありません。

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資料では、お客様にインタビューした以下のような内容を掲載しています。

  • 統合生産システム構築の背景/目的
  • BOMソリューションとしてSPBOMを選んだ理由
  • SCMソリューションとしてKinaxis RapidResponseを選んだ理由
  • システム構築によって得られた効果
  • LIXIL様の今後の展望

レタスは季節性があり、集荷先(発送元)と出荷数も日次調整必要。計画立案から実行までのリードタイムが恐ろしく短いサプライチェーンで、同じスーパーで売られているウィンナーソーセージなどの加工肉とかからすると、やっていることは「非常事態」に見えますがレタスにとってはこれが通常です。しかも単価が安いのでお金はかけられない。サプライチェーンそのものをアウトソースしているケースもあり、場所を確保して、何を持ってくるかを地元の農協とかにまかせるということもやっているスーパーもあります。

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