はじめに
昨今、DXの取組みや、コロナ禍による環境の急速な変化の後押しから、システム開発のスピードを重視する企業が急増しています。
その観点から、用意された機能を使い、誰でも素早くプログラミングせずに開発が行えるノーコードツールや、既存システムとの連携機能などの機能が豊富で、素早い開発を実現するローコードツールへの期待が高まっています。
業界最大規模のITアドバイザリ企業であるガートナーは、「2024年までに世界で開発されるアプリケーションの65%がノーコードあるいはノーコードに近いローコードで開発される」と予測しており、今後業務に適用されてくる場面は益々多くなってくると予想されます。
また、DXサービス開発における市場競争力強化の必要性の面からも、その重要性が語られています。
金融業のDXにおいては、CXおよびEXを重視した取組みが増加しており、アプリケーション開発・運用フェーズにおいて、これまで以上のスピード感と柔軟性(サービス改善・拡充への対応)に適応したSIサービスの提供が期待されています。
ローコード/ノーコードツールの分類
ローコード/ノーコードツールは一般的に「クラウドサービス型」「BPM型」「開発指向型」「コード生成型」に分類され、ぞれぞれ想定する利用者や用途の範囲が異なります。
エクサでは、共創・SIサービスそのもののプレゼンス向上を狙い、「コード生成型」ローコードツールの研究開発に取り組んでいます。
フロントエンド開発のシームレス化に向けたローコード開発への取組み
エクサにおける、「コード生成型」ローコードツール開発の取組み内容をご紹介します。
■ ツール適用プロセスの決定
ローコードツール適用対象のプロセスを検討するにあたり、まずはUIデザインからフロントエンド開発までの作業内容を整理し、以下6つのプロセスを定義しました。
- デザインから仕様確認 : レイアウト構造の整理、フォントやカラーの確認など
- ファイル・フォルダ作成 : 各種データ格納用フォルダ作成、画像データ収録
- HTML記述 : 見出し・リストなどマークアップ、HTMLタグを設定など
- CSS記述 : 詳細デザインの整備(色・レイアウト・大きさ)
- JavaScript記述 : 要素に動きをつける
- 検証・レビュー : デザイン通りか確認、仕様変更の取り込み
その中で、単純だが時間がかかり、確認不足などで人手によるミスも発生しやすい「デザインから仕様確認」~「CSS記述」までをツール適用対象としました。
■ 研究開発中のローコードツール
UIデザイン仕様から機械的にコード出力するローコードツールの作成に適する技術を検討し、AdobeXDが最適であると判断しました。
よって、AdobeXDでUIデザインした画面をVue.jsのソースコードにエクスポートする、プラグイン形式のツール開発を開始しました。
現在は、ツールの操作性や品質の改善点を整理し、品質向上に取り掛かっています。
今後は実案件への適用により、ツールを用いた開発を通して、共創・SIサービス領域での生産性向上に取り組んでいきます。
さいごに
今回は、フロントエンド開発のシームレス化に向けたローコード開発への取組みをご紹介しました。
エクサは今後も、テクノロジーとデザインの力で、システム開発の「生産性」と「品質」を向上させる取組みを継続していきます。
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