第1回 世界規模で熾烈になるマス・カスタマイゼーション競争

ものづくりコラム

マス・カスタマイゼーション対応に欠かせない最新型CPQ/コンフィグレータ TactonCPQのご紹介

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TactonCPQは、複雑な製品見積構成を迅速かつ容易に構築・メンテナンスできる、AI技術を活用した最新型CPQ/コンフィグレーターです。

1. 今、何が起こっているのか

近年、多くの日本の製造業が海外市場に進出し、海外での売上が経営に与える影響も大きくなってきています。また、各国の様々な規制やニーズに対応する必要があることから、製品のバリエーションも次第に増えてきています。

そのため多くの企業が、各国のニーズに合った様々な製品を企画・開発・提案し、競合他社に競り勝って受注し、迅速に供給しようとしています。つまり一言でいうと、どの企業もマス・カスタマイゼーション(個別大量生産)へ移行しようと努力しています。
しかし企業ごとに、このグローバルな市場やマス・カスタマイゼーションに対応するための取り組み度合には差がある様に見受けられます。海外の競合会社に勝てる仕組みに変革した企業もあれば、国内市場が中心であった際にできた現在のビジネス環境には合わない仕組みのままの企業もあります。
このような中で近年、ドイツ政府が打ち出した「Industrie 4.0」、および米国GE社等が打ち出した「インダストリアル・インターネット」等でもわかるとおり、海外の競合会社は1社ではなく複数の企業連合、あるいは国全体のレベルでICT(情報通信技術)を活用して製造分野での競争力を高めようとしています。
そのため今後、世界規模での競争がますます激化してゆく事が予想され、日本企業も手をこまねいていては競争力を失っていきます。

本コラムでは、このような世界規模での競争の中、「近年日本企業によく見られる問題」、「従来型の業務プロセスの弊害」、「経営への悪影響」、「問題の原因とその根本原因の対策案」などについて順次掲載していく予定です。
また、競争力を高めるために各企業が取り組んでいる「標準化」、「トレンドの分析」等についても言及していく予定です。

2. 止まらない製品バリエーションの増加

近年、新興国などを含めたグローバルな市場ニーズの多様化に対応するために、製品のバリエーションがますます増加する傾向にあります。
調査によると、製品のライフサイクルごとにバリエーションが増加(微増、2倍、4倍、8倍)している企業が、全体の7割を超えています。

製品ライフサイクルごとのバリエーションの増加
製品ライフサイクルごとのバリエーションの増加

3. グローバル競争では「マス・カスタマイゼーション対応力」が生死を分ける

様々な企業が、このように多種多様な製品の「受注生産」と「大量生産」の両立、つまり、「マス・カスタマイゼーションができる仕組み」への対応を急ぎ、グローバルな競争で優位に立とうとしています。
ドイツのIndustrie 4.0も、ICT(情報通信技術)を活用した共通インフラの整備とそのための「プロトコル」の統合を進めることにより、ドイツ企業全体がシームレスに連携して「個別のニーズに合致した製品を迅速・低価格で提供する仕組み」を構築する事を目的としています。
また、米国GE社、IBM、AT&T、シスコシステムズ、インテルの5社が打ち出した「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム」は100社以上の企業から構成される組織であり、「ハードウェア(機械)とソフトウェア(情報)を融合する新しい産業革命の実現」を目指しています。
つまり、自国の製造業および自社が生き残るため、海外ではITを駆使してイノベーションを実現し、日本を含むグローバル市場での競合に勝とうとしています。

4. 急激に進む付加価値の源泉のシフト

日本は、リーマンショック前に経済産業省が出した「ものづくり白書」(2005年版)によると、2005年の時点では44.4%の日本企業が、利益率が最も高い事業段階は「製造・組立」と回答していました。
つまりその当時は、日本企業の「擦り合わせ力」が一番付加価値を生み競争力の源泉であると認識していたというものです。

利益率が最も高い事業段階

利益率が最も高い事業段階
出展:「ものづくり白書」(2005年度版)

しかし、その後10数年経つうちに、製品の成熟化とそれに伴うモジュール化により、中国や韓国を筆頭に日本以外の国でも「製造・組立」を行えるようになってきました。その結果、日本企業は「製造・組立」の部分だけでは付加価値を生み出すことが難しくなってきました。

そこで、現在注目されているのが、「スマイルカーブ」です。

スマイルカーブ
スマイルカーブ

これは「製造・組立」よりも、その上流である「マーケティング・企画」、「研究・開発」、および下流である「販売」、「アフターサービス」で差別化を行うというものです。つまり成熟した市場では、「多種多様な市場やニーズへの対応」、「ニーズに対応する新技術」、「製品購入後のサービス」等で付加価値を高める必要があるというものであり、従来に比べて「顧客との接点」に力を入れることが非常に重要になってきています。

なお、経済産業省の「ものづくり白書」(2011年度版)では、海外の競合と比較して日本企業は新興国などの新市場においてこれらが弱いと報告されています。日本企業は「擦り合わせ」で従来の国内市場に関しては付加価値を生み出してきましたが、新興国など新たな海外市場のニーズに対する対応力が不足していると考えられます。
そこで今後は、「各市場ニーズの把握」、「各市場向けの製品コンセプト構築」、「研究開発の強化」、「受注力強化」、「引合情報の管理」が必要とされてきています。
各市場のニーズを積極的に吸い上げてそのニーズを起点に研究開発し、ニーズに合致した製品やサービスを提供することで付加価値を高めてゆく必要があります。

5. しかし、日本企業の現状は・・・

このように日本企業は、今後は海外の競合との競争が激しくなると同時に「付加価値」を生む領域へのシフトが必要になっています。しかし、それはなかなか容易ではないようです。
近年、様々な企業から以下のような声が聞こえてきています。

  • 「海外案件での逸注が多くなってきている」
  • 「見積依頼自体が来なくなっている」
  • 「手間のかかる特注品ばかりになってきている」

次回は、このような問題とその原因について述べてゆきたいと思います。

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