なぜエクサのIBM Maximo導入支援が選ばれるのか?
現場に寄り添う5つの強み

設備保全の高度化が進む中、企業が資産管理に本格的に取り組む時代が到来しています。こうした課題に対応するソリューションの一つが、EAM(Enterprise Asset Management:統合資産管理)ソリューションであるIBM Maximo Application Suite(以下、IBM Maximo)です。IBM Maximoは優れた統合プラットフォームですが、その価値を最大化するには適切な導入パートナーの選択が重要です。
本記事では、IBM Maximoの特徴と導入における注意点、エクサの強みを紹介します。

EAM領域が注目される背景

設備保全や資産管理の領域では、近年、企業を取り巻く環境が大きく変化しています。
従来の現場改善中心のアプローチから、企業全体の経営戦略として資産管理を捉え直す動きが加速しており、その背景には次のような要因があります。

  • DX推進
    企業全体でデジタル化が求められる中、製造業においても従来の紙ベースや属人的な保全管理から脱却し、データドリブンな資産管理への転換が急務となっています。

  • 少子高齢化と技能継承の壁
    プラントや工場では、熟練技術者の大量退職が進む一方で、少子化による若年層の採用難も深刻化しています。結果として、長年の経験に基づく保全ノウハウやトラブル対応スキルの継承が追いつかず、現場の技術力を維持することが難しくなっています。

  • 保全人材の不足
    技術者や保全担当者の採用や協力会社にリソース確保が困難になる中、従来の人員体制では設備の安定稼働を維持することが難しくなっており、限られた人材で効率的な保全業務を実現する必要があります。

  • 設備老朽化と業務量の維持
    工場設備の老朽化が進む一方で、安全性確保や品質維持のためのメンテナンス業務量は減らすことができません。そのため、限られた人員で対応できるように抜本的な省人化や業務効率化が求められています。

こうした課題は、設備の継続稼働が求められる現場で深刻化しています。
製造現場ではこれまでも、計画メンテナンスと突発的な故障への対応を中心とした改善活動が継続的に行われてきました。一方で、近年のDX推進により、企業全体でのデジタル化が加速しています。
企業の持続的成長を重視する経営層やマネジメント層の間では、保全業務を設備資産の価値を高める戦略的な取り組みと捉える動きが広がっています。
こうした変化により、従来の現場レベルでの改善活動から、部門横断での包括的な仕組み構築へとアプローチが転換しており、統合的な資産管理であるEAMへの関心が高まっています。

現場の課題と導入障壁

EAM導入を検討する企業の現場では、業務改善に向けた思いがあっても、実態としては多くの障壁が存在します。
現場では、「紙やExcelを使っていて情報がバラバラになってしまっている」「いざ分析しようと思ったときにデータが古い」「必要な情報がすぐに出てこない」といった声が多く聞かれます。また、データの信頼性が低く、分析に手間がかかるため、蓄積された情報を効果的な意思決定に活用できない状況が生じています。
DXの必要性を理解していても、具体的な進め方が明確でない企業が多いのが現状です。特に、現場では改善への意欲があるものの、実践的なアプローチや目指すべき将来像を描くことが難しいという課題が残っています。

IBM Maximoの価値と導入時の注意点

こうした課題解決の選択肢として検討されることが多いのが、EAMソリューションであるIBM Maximoです。
IBM Maximoは、保全業務を部門横断で統合的に管理できる統合プラットフォームです。点検・補修などの保全業務はもちろん、在庫や発注管理、周期管理、レポート作成まで一元管理できる柔軟性の高さが特徴です。
社会インフラや大規模プラントを運営する企業では、設備の停止が社会的信用に直結するため、保全への投資が不可欠です。安全性や稼働継続性が重視される業界において、IBM Maximoの統合的なアプローチは多くの企業から支持を集めています。

一方で、多機能であるがゆえに、十分に使いこなされず、一部の機能しか活用されていない、現場での定着が進まないといった課題が生じるケースもあります。
豊富な機能を持つ統合プラットフォームだからこそ、複数の部門を横断した仕組みとなり、導入時の目的設定と方向性の明確化が重要となります。明確な活用方針なしに導入を進めると、その価値を十分に実現できない可能性が高くなります。
また、業務要件との適合性や導入設計が不適切な場合、現場ではシステムを使いこなせず、過剰なスペックと感じられてしまうリスクがあります。
実際、IBM Maximoに限らず他社のEAMソリューションを導入している企業様からご相談いただく際、「既存システムの効果が実感できない」というお声をいただくことがあります。その多くは、現場業務への理解が不十分なまま標準機能のみで導入を完了し、実際の業務フローとの整合性が取れていないケースです。また、EAMソリューションであることは理解されていても、推奨設定での導入に留まり、データ移行や日常業務に適した画面設計まで配慮されていないという課題も見受けられます。このような導入したが活用されない状況を回避するためには、導入パートナーの選択が重要です。

エクサが選ばれる理由(1):現場に寄り添った提案力と深い業務理解

導入パートナーを選ぶ際に重要なのが、単なる機能説明ではなく、お客様の業務を深く理解し、どう活用できるかを具体的に描ける提案力と設計力です。
エクサは、2007年よりEAMソリューションの取り扱いを開始し、30社以上の導入実績があります。 ただパッケージを導入するのではなく、"徹底したユーザー視点"を活かし、業務プロセスとシステムを結びつけるアプローチでシステム導入を推進しています。丁寧なヒアリングを通じて業務を深く理解し、導入効果が明確に伝わる活用シナリオを提示します。
また、相手の立場に応じて最適な提案内容を選択します。現場担当者には課題解決策を、経営層にはデータ分析による業務改善効果を中心に説明しています。
「他社での導入事例を知りたい」というご要望には、業界や業務特性に合致した事例を提示し、保全計画の立案から在庫管理まで実践的な活用方法をお伝えします。
実際の設備データを用いて、故障予兆検知から作業指示書発行までの一連の流れをデモンストレーションで確認いただき、「これなら現場でも使える」というご評価をいただいたケースもあります。
提案プロセスでは、課題と優先順位を整理した上で、改善策を実際の画面操作を通じて説明します。単なる機能説明ではなく、業務に即した実践的な活用方法を提示することで、導入後の運用イメージを明確化しています。
その他にも、エクサでは数多くのプロジェクト経験から、現場起点で課題を捉え、実効性のある改善へと結びつける力を養ってきました。工場の現場に実際に足を運び、設備装置の動きやデータの流れを詳細に把握します。データが生成されていても適切に取得できていない、ローカルに蓄積されているだけで活用されていないといった現場の課題まで深く理解した上でシステム設計を行います。
システム設計の観点でも、FA層(機械・設備領域)を含めた統合的なデータ活用を見据えた提案を行います。たとえば、設備装置からリアルタイムにデータを取得し、保全業務に活用する仕組みを構築する場合、装置メーカーとの技術調整が必要になることがあります。装置側にしかない制約や仕様に配慮しつつ、エクサが仲介役となり、装置メーカーとお客様との間で、最適な調整を行います。
こうした、現場の制約を踏まえたデータ取得設計とその業務活用までを見据えたソリューション提案こそが、エクサの強みです。

エクサが選ばれる理由(2):ITとOTをつなぎ、業務を再現する設計力

どれだけ優れたソリューションでも、現場の業務に落とし込めなければ真の価値を発揮できません。
エクサの強みは、IBM MaximoというITシステムを熟知すると同時に、製造現場で培ったOT(Operational Technology:運用・制御技術)の知見を持つことです。
IBM Maximoの機能と業務プロセスと結びつけることで、現場で実際に行われている運用をシステム内で再現し、業務に即したシステム活用を実現します。

具体的には、テーラーリング機能を最大限に活用し、画面や設定を業務フローに最適化することで、導入後すぐに活用できる環境を整えます。さらに、必要に応じて既存システムとの自動連携や追加カスタマイズを実施し、全体を見据えた包括的な設計を提供します。ユーザビリティ向上の観点からは、地図ソリューションによる設備位置・状態の可視化や、現場作業を効率化するタブレットアプリの開発なども手掛けており、現場の生産性向上に直結する仕組みを構築しています。これにより、標準機能と現場特有の要件を両立させ、ITとOTを融合した実効性の高いシステムを提供しています。

エクサが選ばれる理由(3):導入後も伴走する支援体制

システムは、導入して終わりではありません。運用・改善フェーズでの支援が価値を左右します。
エクサでは、導入後の数カ月間を集中サポート期間として位置づけ、プロジェクトメンバーによる手厚いフォローを実施します。運用状況に応じてオンサイトでのサポートも提供し、安定稼働まで責任を持って支援いたします。その後も、システム構築に携わったメンバーが継続的にサポートを担当します。システムの仕様を熟知したメンバーが対応することで、迅速で的確な問題解決を実現しています。
継続的な改善提案も重要な取り組みとして位置づけています。法令変更への対応や、他の導入企業での新機能の活用事例の共有など、導入後の価値向上に取り組んでいます。さらに、デジタルツインやAI活用といった最新技術との連携提案も行い、保全業務の継続的な改善に貢献しています。
特徴的な取り組みとして、導入企業同士の交流機会も提供しています。工場見学や意見交換会、セミナーでの情報共有など、ユーザー同士のナレッジ共有を促進しています。保全現場では共通課題が多く、こうした交流が相互の価値向上につながっています。

エクサが選ばれる理由(4):"人"による信頼関係

技術力や製品力も重要ですが、最終的にプロジェクトの成否を左右するのは"人"です。
エクサでは、お客様からの質問や要望に対し、丁寧かつ誠実な対応を心がけています。例えば、お客様から「この画面操作がわからない」というご質問をいただいた際は、単に手順書をお送りするのではなく、お客様の実際の画面を確認しながら、画面キャプチャ付きの個別マニュアルを即日作成してお渡しします。「まるで隣にいてくれるような安心感」とご評価いただいています。

エクサが目指すのは、「一緒に仕事をして良かった」と感じていただける、信頼されるパートナーを目指しています。
実際に、東亜石油株式会社様からは「最終的にプロジェクトの成否の鍵を握っているのは、やはり"人"であることを実感しました。エクサからプロジェクトに参加しているすべてのコンサルタントやエンジニアが、どんなことでも率直に相談できる、常に親身な姿勢で寄り添ってくれたのが非常に大きかったです」との声をいただいています。
また、西部石油株式会社様からも「システム稼働時も約2週間の現地サポートを実施したほか、質疑や修正にも丁寧に対応いただき、エクサは私たちにとって不可欠な心強い存在となっています」とのコメントをいただきました。

こうしたお客様との信頼を土台に、エクサはプロジェクトを通じて業務改善を実現し、お客様の社内評価にもつながる成果を共に創出することを大切にしています
特に大規模なシステム導入では、技術的な課題解決に加え、お客様との信頼関係の構築が不可欠です。どれほど優れた手法やツールがあっても、最終的にプロジェクトを成功に導くのは、人同士の信頼と連携です。
また、保全システムは特性上、提案から導入まで長期間を要することもあります。エクサでは、初期提案から導入完了まで一貫してお客様に寄り添い、経営層向けの説明支援も含めた総合的な伴走支援を提供しています。

詳細は以下の導入事例でご覧いただけます。
導入事例:東亜石油株式会社
導入事例:西部石油株式会社

エクサが選ばれる理由(5):JFEグループの現場知見とIBMとの協業体制

エクサの支援品質を支えているのは、製造業出身ならではの現場理解と、製品開発元との強固な連携体制です。
JFEグループの一員として製鉄所をはじめとする製造現場で経験を積んできたエクサは、設備保全の重要性を実体験として理解しています。この"現場感覚"は、単なる知識にとどまらず、実業務に基づいた深い洞察に裏付けられたものです。
"現場で確実に使われるシステムを構築する"という姿勢は、エクサの支援全体に共通する基本方針です。
製品面では、IBM Maximoの開発元であるIBMと長年にわたり協業関係を築いてきました。国内でもトップクラスのパートナーとして、これまでに30社以上にIBM Maximo導入支援を行ってきた実績があります。また、製品の最新動向や技術情報へいち早くアクセスできる体制を整えており、常に的確な情報提供と提案が可能です。
さらに、IBMとの共同マーケティングや技術セミナーの開催など、業界全体の発展に向けた取り組みにも積極的に参画しています。
このように、製造現場で培った実践的な知見と、製品開発元との密接な連携という2つの強みが融合しています。これにより、現場理解と開発元との連携を活かした、実践的で質の高いIBM Maximo導入支援を提供しています。

最適なMaximo活用を実現するために

EAM導入で重要なことは、「何を選ぶか」以上に「誰と進めるか」です。IBM Maximoは優れた統合プラットフォームですが、その価値を最大化するには、現場業務を深く理解し、お客様と長期的なパートナーシップを築ける導入パートナーとの協業が不可欠です。
エクサは、JFEグループの現場知見、豊富な導入実績、IBMとの密接な関係、そして何より"人"を大切にする企業文化を背景に、お客様の資産管理業務の効率化・高度化を、現場起点でご支援しています。
現場目線と技術力を兼ね備えた導入パートナーとして、貴社の課題に真摯に向き合いながら、最適なIBM Maximo活用をご支援します。

設備保全・資産管理のご相談はオンライン相談会へ

IBM Maximo導入をご検討中の方や、導入後の活用にお悩みの方に向けて、エクサではオンライン相談会を開催しています。業務課題のご相談や製品デモのご希望など、貴社の状況に応じた情報提供が可能です。
「Webページに書いてあることをもう少し詳しく教えてほしい」、「困っていることがあるので質問や相談をしたい」、「自社の業務に合うのか確認したい」、「製品のデモを見たい」など、お気軽にご相談ください。
オンライン相談会はこちら

IBM Maximoソリューションの詳細については、以下をご覧ください。
設備保全・統合資産管理ソリューションIBM Maximo Application Suite

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