データの階層型管理とは?
高速なディスク空間と大容量・低電力のテープ・ライブラリ空間の利点を最大限に活用したデータ保存・管理方式です。
すぐ取り出したいデータは高速アクセス可能なディスクに、記録優先・読み出し頻度の低いデータは自動的に大容量のテープライブラリ装置に転送(マイグレーション)されます。
利用者は実際のデータがディスク内かテープメディアのどちらに保存されているかを意識する必要はありません。
テープに保存されているデータも、ディスク内の任意のディレクトリに存在するように見えます。テープに保存されているデータにアクセスした場合、データの読み出し開始までに若干の時間を要しますが、一度開始された読み出し処理は非常に高速です。
利用者からはテープライブラリの総容量を含めて「ひとつの大きなディスク」としてお使いいただくことができます。
エクサは高速分散ファイルシステムGPFS(※1)とストレージ管理ソフトウェアTSM(※2)を組み合わせて、お客様にシームレスなデータの階層管理環境をご提供いたします。
見直されるテープメディア
データの長期保存性能
高速なシーケンシャル・アクセス
省電力性
暗号化・WORM機能
LTO3以降、テープの暗号化が可能になりました。
またWORM(Write Once Read Many)機能に対応するカートリッジでは、一度データが書き込まれると、通常の方法では上書きや消去ができなくなります。この機能により法令で規定されるデータの完全保護を実現することができます。
階層型管理システムの特徴
ファイルの操作はディスクと同じ
こんなお客様に最適
大量のファイルを格納したい。
アクセス頻度は低くても、ファイルシステム上にオンラインで存在してほしい。
特別な操作を必要とせずに、目的のファイルにアクセスしたい。
電源のランニング費用を最小限に抑えたい。
省電力
柔軟なデータ管理ポリシー設定が可能
ディスク領域からテープ領域への転送については、任意のファイルについて最終アクセスからの経過時間、ファイルの拡張子、ディレクトリ別にポリシーの設定が可能です。
ご導入にあたっては、お客様のご利用アプリケーションや運用ポリシーなどコンサルティングを実施させていただき、最適な設計をご提案いたします。
データの高速アクセスおよび耐障害性アップ
階層型管理システムは高速分散ファイルシステムGPFSの環境上に構築されるため、GPFSが持つ高速なデータアクセスおよび耐障害性を活かすことができます。
万が一ファイルシステムを構成するサーバが停止してしまった場合でも、自動的に他のGPFSサーバが処理を引き継ぐため、ファイルシステムを停止させることはありません。
バックアップ機能の追加も可能
階層型管理システムは、アクセス頻度の低いデータを大容量・省電力のテープ領域に転送します。テープ領域に転送されたデータはインデックス情報を残してディスク上から削除されます。ディスク領域はあくまでもアクセス頻度の高いデータの格納領域となります。
このように階層型管理の仕組み自体にはバックアップの機能を含んでいませんが、TSMの機能によりテープライブラリ内のテープメディアの一部をバックアップ用として割り当てることができます。
また外部システムへのテープ輸送などを考慮したバックアップのご提案も可能です。
お客様のデータ管理・運用の負荷を大幅に低減し、最適なデータアクセスを可能とするシステムをご提案いたします。
適用分野
科学技術分野での収集データ格納庫
- 衛星データや遺伝子情報など、大量の収集データが日々システムに入ってくる。
- アクセス頻度は低いが、研究の目的によっては横串検索など古いデータの活用もある。
地図情報の格納
- 大量の航空写真や地形データのデータ格納
- 同一地点の時系列変化を調査するときに古いデータにアクセスする。
図書館、公文書館などでの資料格納
- 電子化された紙データなどを保管する倉庫として活用
- 多様なリクエストに応じて、様々なデータにアクセスする。
メディア系におけるコンテンツ格納
- 映像や音楽などの保管庫として活用
- 多様なリクエストに応じて、様々なデータにアクセスする。
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