永久増分/重複排除で
バックアップ時間を劇的に短縮

JFEスチール株式会社様【インタビュー】

JFEスチール株式会社

サーバ運用管理負荷軽減により、IT改革推進部としての重要業務である経営戦略に有効な情報を社内ビッグデータから抽出する時間を確保

2003年にNKKと川崎製鉄が経営統合して誕生したJFEスチール株式会社は、世界トップクラスの生産規模と高い技術開発力を有する鉄鋼事業を推進している。同社は、「若くて逞しい会社」への変革を推進し、技術力の源泉は”人”と捉え、人材育成や技能継承に務めている。同社のIT改革推進部は、その”人”を支えるITを担う部署。基幹系システムはもちろん、情報系システムや分析ツールに情報基盤の構築、そしてシステムの運用管理を広範囲にサポートしている。また業務で蓄積される情報を重要な経営資源と捉え、統合から10年以上にわたって万全のバックアップ環境を維持してきた。そして2015年に、そのバックアップの体制をVERITAS NetBackupに更新し、利便性と高速性を劇的に改善した。

導入概要

J-Smile®(JFE Strategic Modernization & Innovation Leading System)


チャレンジ

データ量が多く、バックアップ時間が長いため、処理が完了しないと現場でBIツールなどを利用できず、業務に支障が出ることもあった。


ソリューション

VERITAS NetBackupを採用し、(アクセラレーターと呼ばれる独自の)永久増分/重複排除を活用して、バックアップの時間を劇的に短縮した。


ベネフィット(導入効果)

  • E-バックアップ作業中にもシステムを停止する必要がなくなり、業務に支障をきたすことがない
  • バックアップ時間の懸念が全くなくなり、仮想サーバを増設、集約率向上を実現
  • 大型のシステム革新適用での運用の標準化によるコスト削減

IT改革推進部が担う業務改革と情報資産の保護

JFEスチール株式会社 新田 哲様

JFEスチール株式会社
理事
IT改革推進部長
兼)JFEホールディングス株式会社 企画部
新田 哲様

VERITAS NetBackupを採用したJFEスチールのIT改革推進部は、同社のIT部門であると同時に、業務改革を担う部署でもある。その特長や使命について、同部長の新田哲理事は、次のように説明する。
「当部には、約40名ほどのスタッフがいますが、その中にはIT専門のエンジニアだけではなく、社内の営業や生産管理に経理など、それぞれの業務部門からローテーションで人材が集まっています。このような多様性のある人材で構成することにより『ITによる業務改革を推進する』というミッションを担っています」
IT改革推進部の歴史は、JFEスチールが誕生した年に遡る。NKKと川崎製鉄が統合したことにより、両社の情報システムを一つにまとめるために、新統合システム推進班が発足して「J-Smile」を構築した。J-Smileは、ビジネスプロセスとマネジメントを統合するJFEスチール独自の鉄鋼版ERPと呼べるシステム。J-Smileの稼動後に、新統合システム推進班はIT改革推進部となり、ITを活用して業務を牽引し、ビジネスの現場と一体となって改革を進める組織へと発展してきた。
「J-Smileをはじめとして、現在は全社で統一のBI(ビジネス・インテリジェンス)ツールを活用しています。このBI利用にとって不可欠な存在が、マネージメントデータベースに蓄積されている膨大なデータです。また、社員の情報共有を促進するためのSmile-Portというグループウェアでも、日々、膨大なデータが蓄積されています。こうした情報資産を安全に運用していくために、データのバックアップは必要不可欠な業務となっています」と新田氏はバックアップの大切さを話す。

データの増加がバックアップ時間を伸ばし業務に影響を及ぼす

JFEスチール株式会社 酒田 健様

JFEスチール株式会社
IT改革推進部
基盤グループリーダ
酒田 健様

日々の業務の遂行や革新に不可欠な存在となっていたITは、その利活用が促進されるのに比例して、データの量が増加の一途にあった。その課題について、IT改革推進部 基盤グループリーダーの酒田 健氏が振り返る。
「2014年の段階で、5年前と比べて1サーバあたりのデータ量が100GB近く増加していました。全体で平均すると、約6割の増加となっていました。そのため、2009年当時に設計した個々のバックアップJOBの時間も長くなり、集約実行によるバックアップサーバへの負荷も増大していました」
同部のバックアップ運用は、2014年当時で仮想マシンのフルバックアップ容量がトータルで2TBを超えていた。そのため、日曜日にフルバックアップを行うと、1仮想マシンあたり3時間を超える時間がかかっていた。また、月曜日から土曜日までの差分バックアップでも、約1時間は必要となっていた。

「日々のデータが増加したことで、時間内にデータのバックアップを取得できない事態も発生していました。バックアップ時間が超過して、後続のDB更新処理に影響が発生するケースや、BIツールのデータ開示、受注実績、現品情報、履歴情報などのサービス開始に間に合わないために夜間バックアップを中断することもありました。さらに、障害回復時の手順も煩雑になっていました」と酒田氏は課題を話す。

こうした問題を解決するために、同部では日本IBM&JFEグループの統合型ソリューションプロバイダーの株式会社エクサからの提案を受けて、2015年にVERITAS NetBackupを採用した。その採用のポイントを酒田氏は、以下のように指摘する。

「VERITAS NetBackupの永久増分バックアップと重複排除に注目しました。また、スケールアウトが可能なので、今後も増加するサーバを一元管理できると考えたのです」
NetBackupの永久増分バックアップとは、最初にフルバックアップを作成した後は、新規ブロックのみをスキャンし、データ保管して、フルバックアップと同様のイメージを合成する機能。初回のみ多くのデータを取得するが、以降は対象データが極端に少なくなるので、永続的にバックアップ時間を短縮できる。さらに、クライアントサイドやサーバサイドで重複排除を行えば、ストレージの有効活用とバックアップ時間のさらなる短縮が可能になる。
酒田氏は、「エクサによる検証では、これまで約5時間かかっていた1.8TBのフルバックアップ時間が、永久増分を付加した仮想マシン単位のバックアップで、初回は3時間強かかったものの、データを200GB更新した後の2回目は約35分で完了するようになりました。旧物理環境と比較すると、約10倍の高速化を実現しました」と述べ、「NetBackupを導入するまでは、朝までに夜間バックアップが終わらないかもしれないという不安を抱え、運用でカバーしてきましたが、NetBackupの導入によりバックアップのスピードが改善され安心感を得ることができました」とその効果を話す。

VERITAS NetBackupによりバックアップの運用負荷を大幅に削減

「VERITAS NetBackup導入において、もう一つ期待していたのは、スケールアウトを活用したサーバの一元管理でした。IT改革推進部では、新統合システム推進班の時代から、全社に分散していたサーバの集約化に取り組んできました。合併当時は、個別最適化によるシステム運用が中心でした。その結果、本社だけではなく工場や事業所などにも、数多くのサーバが分散し、それぞれ個別にデータをバックアップしていました。この問題を解決するために、分散していたサーバを物理的に統合し、その後、仮想環境を構築して、SANストレージとBackupExecを組み合わせたバックアップ構成を運用していました。しかし、この運用では、バックアップ管理サーバが分散してしまい、管理が煩雑になっていました」と酒田氏は過去の運用面での負担に触れる。
VERITAS NetBackupの導入は、バックアップ時間を短縮しただけではなく、仮想環境におけるバックアップの運用も劇的に改善した。VERITAS NetBackupにより、バックアップ管理サーバが集約され、一元的な管理が可能になり、運用負荷は大幅に低減した。
「結果的に、VERITAS NetBackupを導入したことで、時間の短縮や運用負荷の軽減に加えて、サーバ台数の増加を抑止でき、永久増分と重複排除によりバックアップ容量も削減できるようになりました」と酒田氏は効果を語る。

IoTやビッグデータに向けたシステム革新でもVERITAS NetBackupを活用していく

「IT改革推進部では、年に一回、東西の製造拠点を活かして、災害を想定した復旧訓練を実施しています。その訓練でも、VERITAS NetBackupは満足できるリストア性能を示してくれました」と酒田氏は、永久増分バックアップからフルリストアを検証した成果を評価する。
「すでに、J-Smileを凌ぐ大型のシステム革新プロジェクトが始動しています。このプロジェクトでは、IoTやビッグデータの活用を見据えたシステムの再構築を推進していきます。おそらく、今後もさらにデータボリュームは増えていくでしょう。それと同時に、その情報資産を守るためのバックアップの必要性は、ますます高くなっていきます。VERITAS NetBackupには、事業継続性を確保するために、高速で安定したバックアップで継続稼働を期待しています」と新田氏は今後に向けた展望を語る。

バックアップ環境構成図

本事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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