株式会社エクサ(本社:神奈川県横浜市西区、代表取締役 社長執行役員:林 勇太、以下 エクサ)は、東栄汽船株式会社(本社:広島県江田島市、代表取締役:東谷 正樹、以下 東栄汽船)と連携し、ドローンとAIを活用して船舶の保守・点検業務の自動化を目指す「船舶保守・点検ソリューション」の実証実験を、2026年11月に東栄汽船の所有船で開始します。本ソリューションは、エクサが開発を進める「フィジカルAIプラットフォーム」の最初の適用領域です。
エクサは2026年9月1日、海事領域での知見と、JFEスチールの現場で培ってきた3D点群データ処理技術やデジタルツイン技術を基盤に「フィジカルAIプラットフォーム」の開発本格化を発表しました。今回、東栄汽船との連携により実船での検証が具体化したことで、これまで開発してきた技術を実際の船舶点検環境で検証する段階へと進みます。本実証実験では、船主の現場知見も取り入れながら、実用化に向けた課題や現場で求められる要件を明らかにします。
(参考)2026年9月1日発表:
エクサ、危険作業の削減と人手不足への対応を目指す「フィジカルAIプラットフォーム」構築を本格化
危険作業や熟練者依存が課題となる船舶保守・点検
船舶の保守・点検は、高所や狭い閉鎖空間での作業が多く、足場の設置・撤去に多くの時間とコストを要します。また、点検結果の評価・判断は熟練技術者の経験や知見に依存しやすく、人手不足が進むなかで、持続可能な点検体制の維持が課題となっています。
本ソリューションは、ドローンの活用によって作業員が危険な場所へ立ち入る機会を減らすとともに、取得したデータをデジタル空間上で蓄積・可視化することで、点検作業の安全性向上と評価・判断の客観性向上を目指します。
東栄汽船の実船と現場知見を活かし、実用化に向けた検証を実施
本実証実験は、エクサと東栄汽船が連携して推進します。エクサが有するデジタル技術・ソリューション開発の知見と、東栄汽船の船舶・海事領域の現場知見を組み合わせることで、現場課題に即したユースケースの設計・検証を行います。東栄汽船は、ドック事業者をはじめとする海事関連事業者とのネットワークを活用した実証フィールドの構築や関係者との連携に加え、海運事業者の視点から実証テーマの具体化・現場適用性の検証にも参画します。
開発技術を実船環境で検証し、現場適用に向けた課題を明確化
これまでエクサは、CPS※の技術を活かし、デジタル空間上に再現した環境で、自然言語による指示からドローンの飛行経路を自動生成する仕組みや、画像からサビなどの異常を検知する技術の開発を進めてきました。今回の実証実験では、船体外板を対象に、主に以下の3点を検証します。
- ドローンによる3D点群データ・画像の取得とデジタルツインの構築
- AIによるサビなどの異常検知と、デジタルツイン上での位置の可視化
- 船体に沿った安全な自律飛行に向けた検証
実際の船体は、形状や塗装の状態、サビの進み方が一隻ごとに異なり、屋外では風や光の条件も刻々と変わります。港湾や乾ドック内という限られた空間での運用も求められます。こうした仮想空間では再現しきれない条件のもとで検証することで、開発してきた技術の点検現場への適用可能性を評価し、実用化に向けて解決すべき課題と、現場で求められる要件を明らかにします。さらに、海運事業者である東栄汽船の視点を検証に取り入れることで、現場で使える点検ソリューションへの具体化を進めます。
フィジカルAIプラットフォーム上で展開する船舶保守・点検ソリューションの実証イメージ
CPS(Cyber-Physical System):現実空間から取得したデータをデジタル空間で処理・分析し、その結果を現実空間の活動や制御に反映する仕組み。
開発体制と各社の役割
エクサと東栄汽船による本実証実験には、株式会社エアロネクストと株式会社Forcesteed Roboticsが、それぞれの専門領域において技術協力を行います。
株式会社エクサ
JFEスチールの現場で培ってきた大規模な3D点群データの処理技術やデジタルツイン技術を基盤として、プラットフォーム全体の企画・開発、技術統合および本実証実験を推進します。
東栄汽船株式会社
新規事業と海事領域を掛け合わせた事業創出を推進する「X Innovation」の取り組みの一環として、自社保有船舶を実証フィールドとして提供し、海事産業における新たな価値創出と社会実装に貢献します。
株式会社エアロネクスト
乾ドック内や狭隘な船内環境も見据えたドローンの機体選定、設計支援、および実証実験におけるテスト飛行の支援や自律・遠隔制御技術のアドバイザリーを担います。
株式会社Forcesteed Robotics
ドローン等から取得したデータを現場側で処理するエッジAIの検討・実装支援、および取得データの認識・分析を支援します。
実証成果を活かし、船舶点検ソリューションの実用化と他産業展開へ
エクサは、本実証実験で得られるデータと知見をもとに、異常検知の精度向上や点検対象の可視化など、船舶保守・点検ソリューションの実用化に向けた開発を進めます。
これにより、保守・点検業務の安全性向上と、乾ドック内の点検関連工程の大幅な短縮を目指します。
さらに、本ソリューションで得られた技術や知見をフィジカルAIプラットフォームとして共通化・体系化し、製造業の工場設備や社会インフラなど、他の産業領域への展開を検討していきます。
会社概要
株式会社エクサ
株式会社エクサは、JFEスチールを母体とし、キンドリルジャパンを親会社に持つITサービス会社です。技術力とお客様への共感を大切にし、上流のコンサルティングから開発・構築、運用・保守までの各種サービスを総合的に提供しています。
ホームページ:https://www.exa-corp.co.jp/
東栄汽船株式会社
東栄汽船株式会社は、1960年の創業以来、船舶貸渡業を通じて物流インフラを支えてきた企業です。現在、新規事業創出を推進する「X Innovation」を展開し、事業経験や海事領域のアセット・ネットワークを活かし、企業共創や事業開発コンサルティングを通じて、海運業の枠を超えた新たな価値創造に取り組んでいます。
ホームページ:https://toeikk.com/
株式会社エアロネクスト
株式会社エアロネクストは、「人生100年時代の新しい社会インフラで、豊かさが隅々まで行き渡る世界へ。」というミッションのもと、低空域を活用した次世代の社会インフラ構築に取り組んでいます。
ホームページ:https://aeronext.co.jp/about/company/
株式会社Forcesteed Robotics
株式会社Forcesteed Roboticsは、AIや画像認識、ロボティクス技術の高度な研究開発と社会実装を牽引する企業です。Agentic Visionや空間知能、人工意識FSR-ACを核とし、環境認識から状況理解、意思決定、エッジAI、さらにはロボットの行動分析まで、人と共生するロボティクスの実現に不可欠な技術・製品群を多角的に展開しています。
ホームページ:https://www.forcesteed.com/
本件に関するお問い合わせ先
株式会社エクサ
〒220-8560 神奈川県横浜市西区みなとみらい4-4-5 横浜アイマークプレイス 2F
E-mail:sol-promo@exa-corp.co.jp
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