本社スタッフ部門が在宅勤務へダイナミックシフト

エクサには、営業業務に係るプロセスオーナーとして運用策定/品質向上と健全なビジネス遂行を担うビジネスオペレーションという部門があります。ビジネスオペレーション部は、この他に調達の主管、及び営業＆開発のビジネス関連業務サービスのサポートを担っています。

この部門は「調達領域/営業＆開発のビジネス関連業務の領域において、信頼されるアドバイザーとして常に変革を意識しながら、高品質で生産性の高いサービスを提供すると共に、社内外のお客様満足度向上に寄与する」というビジョンを掲げ、継続的な成果をあげ会社に多大な貢献をしています。

RPAなどデジタルツールによる業務の自動化を推進してきた当部門が、コロナ禍において、次なる大きなチャレンジとして、紙・ハンコ文化の日本社会でオフィス出社を余儀なくされている本社スタッフ部門からの脱却を図り、新しい働き方改革を推進してきました。デジタルツールの活用だけでなく、大きな業務変革・仕組み変革もかねてこの取り組みを戦略的に断行し、成功に導きました。今回はその施策内容や成果についてご紹介します。

先ずは、業務整理・分析から着手しました。下図の通り、全体の業務プロセスの内、大半が日本のビジネス社会における商慣習に起因し、オフィス出社が不可欠なものであることを改めて確認することができました。またそれぞれの業務プロセスごとに複数のタイプのプロセスが存在し、担当者に依存していることも明らかになってきました。この出社不可欠プロセスの多さとそれぞれの固有プロセスの存在から、大幅な変革を遂行する必要があると判断し、ターゲット目標を全員出社から半数出社として、プロジェクトタスクを開始しました。

業務整理・分析による出社不可欠な業務が多すぎる事実認識から、出社時の業務（負担）を減らす必要があると考えました。その為に、運用ルールの見直しやマニュアル類の整備、そしてオペレーション体制を見直し、最適な業務分担及び業務量の平準化を行うこととしました。
以下に２つほど事例をご紹介します。

受注処理時の運用ルール変更
受注処理は正確性、耐監査制を担保するために入力者とは別に第三者チェックを必要としています。
変更前は契約書類など紙を印刷し、内容をチェックしていました。変更後はPDF上で全てチェック可能にしました。

ペーパーレスに関しては徹底的に取り組みました。紙書類全件に対してひとつひとつ丁寧に現状把握と対策を「効果」「難易度」「優先度」「データ化できない理由」などを勘案し議論を積み重ねた結果、受注処理、売上処理、手作成請求書発行など年間数万以上に及ぶ処理にフォーカスをあて、監査にも耐えうるようなデータ保管方法を検討し、その領域をゼロ化することで目標設定し最終的に成果をあげることができました。

紙資料補完の年間比較 (2021年-2020年対比）

最後の打ち手はコミュニケーション改革です。相当な業務ボリュームを限られた時間内で処理することが求められる部門ですので、お互いがリモートにいる場合においてもタイムリーなコミュニケーションが不可欠です。一方、根を詰めて作業する特性上、リラックスする時間も必要で、個人の時間もありますが、メンバー同士での日常のおしゃべりが効果的な場合もあります。ある意味メリハリのあるコミュニケーションが重要になってきます。それをデジタルツールをうまく活用して、バランスをとりながらやっていける方法を考え実践してみました。
これが功を奏して大きな支障なくリモート在宅勤務におけるオペレーションがまわっており、2021年度の社内満足度調査において、当部門は「職場内でのチームワーク」が5ポイント上昇し、全社で比較しても非常に高い位置を確保しています。


3つのデジタルコミュニケーションツールの活用