新たなビジネスモデルを導入して、
3か月で国内最大級のサイトに成長した
「Yahoo!不動産」の成功要因とは

ヤフー株式会社様【インタビュー】

「Yahoo!不動産」

情報紹介サイトを全面的に刷新

Yahoo!JAPANを運営するヤフー株式会社は、2014年1月に「Yahoo!不動産」の中古マンション、中古一戸建て、土地、新築一戸建ての情報紹介サイトを全面的に刷新し、わずか3か月で中古物件領域において約12万件から約20万件の物件情報を掲載する国内最大級のサイトに成長させました。そこには従来のビジネスモデルの変更と不動産業者が直接情報を登録できるシステム面での創意工夫がありました。刷新の背景やポイント、開発についてメディアサービスカンパニー ターゲティングメディア本部の本部長 髙田 正行様にお話を伺いました。
ヤフー株式会社 メディアサービスカンパニー ターゲティングメディア本部 本部長 髙田 正行様

ヤフー株式会社 メディアサービスカンパニー ターゲティングメディア本部 本部長 髙田 正行様

今回、情報紹介サイトの「Yahoo!不動産」を全面的に刷新されました。背景を教えてください。

新築マンションの市場が伸び悩む中で、中古マンションや中古一戸建てなど中古不動産向け情報のニーズに関する重要性は高まっています。一方、当社の中古不動産向けのサイトは立ち上げてから15年を迎え、その仕組みは特徴のないものになりつつありました。
今はWebで情報を提供するのが当たり前の時代です。それだけにサイトとして質、量の差別化が求められるようになってきました。

サイト刷新のポイントは具体的にどんな点でしょうか?

利用者が、豊富な情報の中から最適な物件をより探しやすくしたことです。複数の不動産業者から登録された同じ物件情報を、棟単位や部屋単位といった切り口でまとめて提示し、物件の比較をしやすくしました。掲載できる写真点数も従来の1物件2点以内を36点まで拡張し、物件の中身がよりわかりやすくなり、検討しやすくなりました。また、不動産業者を選ぶ場合も、会社の概要、担当者の紹介や顔写真など、多くの情報を見て、じっくり検討できるので、安心して選ぶことができるようになったと思います。

もっとも重視されたポイントを教えてください。

不動産業者が登録できる物件の掲載数を大幅に増やすことです。どうしたら、より多くの不動産業者に、より多くの物件を登録してもらえるのか、とことん考えました。
その結果、今までの物件掲載のビジネスモデルを全面的に変更し、掲載できる物件数に制限のない定額制の料金体系を採用しました。また、初めてインターネットに物件情報を掲載される不動産業者も多くいると思いましたので、今やるべき事が一目で分かるような使いやすいシステムを提供することによって、掲載のハードルを下げたことが最大のポイントでした。
結果は上々です。リニューアルから3か月が経った3月末時点で、約20万件の物件が掲載されていますが、これは不動産情報サイトとしては国内最大級の規模です。

システムを開発するうえでの難しさはどんなところにあったのでしょうか?

具体的には不動産業者が物件情報を登録する「売買物件入稿ツール」を使いやすいシステムでつくることでした。この入稿ツールを使って、掲載する不動産の情報を登録してもらうのですが、不動産業者のITリテラシーのレベルは様々です。そのため、入稿ツールの操作には特にやさしいインターフェースが求められます。
「売買物件入稿ツール」は、今回のビジネスモデルがうまくいくかどうかの鍵となる、まさにバックエンドのコアの部分でした。そこをエクサさんにお願いしました。

プロジェクト期間はどれくらいだったのでしょうか?

サイト開発の検討を始めたのが2012年10月ですから、2年越しのプロジェクトになりました。どんなシステムが良いのか、検討に多くの時間をかけましたね。もっとも要件定義や基本設計に時間をかけたために、実際の開発に着手したのは刷新の4か月前でした。そこから開発にとりかかって、完成したのは刷新1か月前の2013年12月のことです。
エクサさんにお願いした「売買物件入稿ツール」も2013年6月から実装に着手し、刷新1か月前の2013年12月に不動産業者に公開しました。
短い開発期間にも関わらず、当社の厳しい品質基準をクリアして、期待通り質の高いシステムを開発してくれました。エクサさんだからこそ、できたことですね。

エクサを選定した決め手はどんなところだったのでしょうか?

エクサさんとのお付き合いは新築不動産サイト刷新の時からスタートしています。このサイトの入稿ツールの開発をエクサさんにお願いしました。プロジェクトは2007年から開始して、2008年12月にサイト刷新が完了しました。
さらに2010年には、注文住宅のサイトの入稿ツールについてもお願いしました。注文住宅だけに、内容が複雑なものだったのですが、品質の高いツールを開発してくれました。選定の決め手は、こうした過去プロジェクトの成功実績があったので、今回の困難な仕事もエクサさんならお願いできると考えたのです。
エクサさんは、スケジュールのコミットメントや品質の高さは期待を裏切らない、信頼して任せられるパートナーです。また、優れた人材を常にキープしている点も高く評価しています。
エクサさんの最大の強みは、プロジェクトの管理能力の高さです。今回も肝心なところで危険信号を出してもらって助けていただいた場面もありました。単純に厳しいだけでなく、「ここの遅れは致命的」、「ここは多少余裕を見ても大丈夫」、といった柔軟で的確な判断ができるところが素晴らしいです。エクサさんは、我々の立場になって考えてくれるパートナーであり、同じゴールを目指せるパートナーです。

髙田様が考える“頼れるパートナー像”をお聞かせください。

あくまでもより良い結果を出すことがゴールです。良い結果を出すために、時には厳しいことを言い合えることも大事です。私たちが間違っていたら指摘するといった、ぶれないスタンスを持ってくれていると、安心してお付き合いできます。

今後エクサにどんなことを期待していますか?

仕事をお願いしたのは今回で3回目ですが、変わらない品質の高さを提供いただいています。それ自体は高く評価していますが、今後はさらに幅広い範囲で仕事をご一緒したいですね。
不動産業界はIT化が進んでいない部分がまだまだあります。そうしたIT面での課題解決をしていく分野でも力をお貸しいただきたい。そのためには製品やサービスをもっとアピールしてもらって、エクサさん全体で持っている知見を活かせる仕事がお願いできるような関係を継続していきたいと考えています。

情報紹介サイトを全面的に刷新(ヤフー株式会社様)

本事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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