"デジタルショールーム"はじめました

始まりは「エクサ魅力アップ」タスク

魅力アップタスク。それは、「パートナーとしてお客様の心に留まるには?」を深掘りし、施策として紐解くための取り組み。
タスクフォースは、ステレオタイプに縛られず、多様な考え方・知見・発想の取り込みに向けて、専門部署に加えて「全社横断の混成メンバー」により編成されました。
そんな中、筆者も門外漢ながら混成メンバーの一員・事務局要員として参画。

魅力アップのイネーブラーの一つとして浮かび上がった「デジタルショールーム」。
このコンセプトワードを具現化する取り組みとして「Webサイト・リノベーション」プロジェクトが立ち上がりました。


実現を目指した3つのこと

Webサイト・リノベーションでは「3つの実現したいこと」を掲げ、検討過程で迷った際に立ち戻る原点としました。

  1. ユーザーへの「訴求性」を高める

  2. 環境変化への「柔軟性」を高める

  3. 専門部署の「生産性」を高める

❶ ユーザーへの「訴求性」を高める

~行動喚起の第一歩・読んでもらう工夫~

当社のWebサイトは、ソリューション製品ラインナップの拡充やマーケティング施策の転換など、時代時代の事業戦略を受けて、改修を繰り返していました。
経年の改修のなかで「サイトの硬直化」が進み、コンテンツ拡充や新しいWeb技術・サイトデザインの反映など、魅力アップに繋がる施策の実行が難しい状況に陥っていました。

それを裏付けるように、ヒューリスティック調査をはじめ、制作会社による各種調査の結果、従来のWebサイトは「ディレクトリ階層」が深く構造も複雑、ユーザーが必要な情報を得る「導線」が分かりづらい、各コンテンツページが「視認性や操作性」に乏しいなどの指摘をうけました。
加えて、お客様の抱える問題や課題、解決によるお客様利益、それを裏付ける導入実績、強みや優位性など、私たちが伝えたい「情報の切り口」が、商材である各ソリューションそれぞれであり、読み取る情報の整理をユーザーにゆだねる状況でもありました。

このように、伝えたい情報をユーザーに見ていただく・伝えるには、サイト構造・構成、ワイヤーフレーム上に多くの改善点がありました。結果、サイト内を回遊し様々な情報を得ていただくなかで行動喚起し、資料ダウンロードや問合せに繋げるなど、訪問した「ユーザーに期待する行動」を阻害していました。

これらの改善点に対しては、「3クリックで見たい情報にたどり着ける導線」を提供すること、ジャンプ率や行間などを工夫し「視認性・操作性を向上」すること、訴求したいメッセージの切り口に「標準化された共通テンプレート」を適用すること、などの施策を検討し対応を進めました。

また、ソリューションの強みや特長を30秒前後で訴求する「ホワイトボードアニメーション」なる動画コンテンツ制作・公開にも新たに挑戦しています。

❷ 環境変化への「柔軟性」を高める

~コトとモノを繋ぐ“タグる!”の活用~

以上のように、❶読んでもらう工夫を凝らしても、ユーザーの関心事や当社事業戦略の変化にあわせて、今後もWeb記事の追加や改修を重ねるなかで、ディレクトリ構造やユーザー導線の複雑化が進むものと思われます。


特に今日、DXなど「IT産業を取り巻く環境の変化」があります。


IT活用の新たなステージとして注目を集めるDXでは、業務プロセスや製品・サービスの変革に向けて、パッケージ製品や産業用IoT/デジタルツイン、AI/機械学習など、様々なデジタル技術を有機的に連携し活用します。


また、活用の形態は画一的なものではなく、DXの目的や日々進化するデジタル技術など、ビジネス要求と技術進化の両面から多様なユースケース(コト)を形成し、今後も急速に変化・拡大すると考えています。


一方、これまで私たちが手掛けてきたパッケージ製品やデジタル技術は、多様なユースケースを構成する技術要素(モノ)として位置付けています。私たちは、パートナーが提供する技術要素も含めてサービスとしてユースケース化し、お客様や市場に届ける「共創型サービスインテグレーター」を標榜しています。
このビジョンをWebサイトでも体現するため、”タグる!”の考え方をWebサイトに取り入れ、技術要素(モノ)をタグで束ね・コンテキスト化し、ユースケース(コト)として表現できる革新的な構造としています。このことにより、各技術要素のWeb記事を重複して制作することなく、複数のユースケースを介して再利用できるようにしています。

❸ 専門部署の「生産性」を高める

~明日を担うディー・ディー・オー!~

とは言え、❶、❷は仮説の範疇です。

社会のデジタル化が進み、特にコロナ禍を契機として、より顕著になったお客様購買行動の変化。この流れの中ではネットワーク上での価値訴求もさることながら、検証活動となる「ユーザーの振舞いの観測と分析・評価」が対にならないと意味がない。よく言われる「一元的な情報にもとづくPDCA管理サイクルの循環」が不可欠であり、その中心的役割を担うのが専門部署です。

しかし現実は、セミナー/イベントの企画・運営に加え、「コンテンツ制作」と「アクセス状況把握」に忙殺される専門部署の業務実態がありました。
前者のコンテンツ制作は、事業部門がオフィスツールで作成するソリューション関連コンテンツのスケッチをもとにした、HTMLコーディング作業。
後者は、事業部門から都度要望のある、Google Analytics/Search Consoleを用いたアクセスログデータの提供作業。
どちらも専門部署にとって重要な作業である一方、人的パワーが削がれ、PDCA管理サイクルの運用に手が回らない状況でした。


そこで、生産性向上に向けた「工数配分」の構造転換。

HTMLコーディングは、前述❶、❷の「テンプレート化」や「タグの活用」などにより、大幅に作業負荷が改善。残るは後者。
ユーザーが残したWebサイト上の軌跡、いわゆるアクセスログデータ。この分析評価の手助けになるレポートをいかに「定型化・自動化」し、社内各層の要求を満たすことができるか?が命題でした。

そこで取りまとめたのが、「データの切り口(構造・傾向・対比・一覧)」×「分析対象」×「ユーザー属性(流入経路やデバイスなど)」の3つの視点。
CV数、CVR、訪問数、PV数、直帰率、回遊率など、各種管理指標の値をこれら3つの視点の選択・組合せにより閲覧できるデータポータルを準備し公開しました。
専門部署と事業部門が「一元的な情報にもとづくPDCA管理サイクル」の下で連携し、魅力アップのための施策検討・実行を進める取り組みを、社内ではディー・ディー・オー(Data-Driven Operation)と呼んでいます。これもコンセプトワード。”コンセプトは戦略を表す”とも言われ、チームで思いと行動を共有する上でとても重要です。


成長する魅力アップのイネーブラー

スケールとスピードの特長をあわせ持つデジタルワールドに開設したデジタルショールーム。

ただ、現段階では陳列商品がまだまだ少ない状況、道半ば。
事業部門と連携し、コラム・ブログをはじめとするWeb記事、ホワイトペーパー等のダウンロード資料の量的・質的な充実や、マーケティングオートメーションをはじめとする周辺ツール、データとの連携などを次のステップとして現在、精力的に進めています。

将来に向けて、より広範囲にマーケティング業務の自動化を進め、私たちの「魅力アップ」に向けて、より創造的、より分析的な業務へ工数シフトできるよう、引き続き挑戦していきたいと思います。

執筆者紹介

お問い合わせ

CONTACT

Webからのお問い合わせ
エクサの最新情報と
セミナー案内を
お届けします
ソリューション・サービスに関する
お電話でのお問い合わせ

平日9:00~17:00※弊社休業日を除く