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Future Maker プロジェクト紹介

個性がつくり出すストーリー

近年急速に注目を集めているクレジットカード。
このビジネスをささえているのが、申請から決済、各種サービスを実現するための情報システムだ。
今日も中堅クレジットカード会社を支えるシステムを最新のシステム環境に置き換えるリブレイスのプロジェクトが進んでいる。

宿里 健二kenji yadori

2002年入社
決済ビジネスソリューション部
法学部出身
プロジェクトにとって最も大切なことは「綿密な計画を立てること」。弁理士の資格を武器に、特許を利用して企業や社会の持続性を追求していきたいと考えている。

増田 敏宏toshihiro masuda

1993年入社
基盤第2ソリューション部
工学部出身。
リーダーとは、メンバーが気持ちよく仕事ができる環境をつくることが役割。若手にはできるだけ「助けてもらう」ことにしている。何故なら人を助けることで、人は自然に成長していく ものだから。

重要なパートナー

エクサのシステムエンジニアのキャリアにはいくつかのタイプがあるといえる。一つのお客様の仕事に永く携わるタイプと、さまざまなお客様をつぎつぎに担当するタイプ。同じ一つのお客様でも、会計や販売やネット通販などシステムの内容が全く異なってくる場合もあるし、多くのお客様で同様のシステムに関わり続ける場合もある。お客様や扱うシステムによって、出会うテーマやキャリア形成はバラエティーに富んでいる。

宿里健二(やどりけんじ)は2002年の入社以来、ずっと一つのお客様のシステムづくりに関わり続けている。お客様は中堅クレジットカード会社。宿里が新人として配属された時には、エクサはすでに、このお客様のシステム構築と運用に関する重要なパートナーとなっていた。

クレジットカードは、簡単にいえば支払いを代行するサービスで、利用者が利用する度に支払われる手数料が利益の源泉になる。カード会社は店舗や決済代行会社、金融機関、同業他社などを結んで、信用調査、カード発行、決済、ポイント発行、督促から、加盟店の開拓、販売促進、加入促進まで幅広い活動を行っている。

そのビジネスを支えているものが、エクサが提供している情報システムだ。365日24時間稼働し、エラーが許されない運用が求められる世界でもある。

宿里は、ポイントサービスの導入、集中処理から分散処理への切り替えなど、いくつかの大きなシステム構築に携わり、プロジェクトを進めるなかで次第に成長していった。2006年にはクレジット業界に大きな影響を与える「貸金業法の改正」が行われ、宿里も2008年から6人のチームの維持管理リーダーとして法律改正対応のためのシステムづくりのフォローに携わった。

クレジットカード業界に長く関わることで、業界を取り巻く市場環境の変化にも敏感になった。貸金業法の改正でキャッシングという事業の柱を失う一方で、急速に台頭するネット通販の決済手段として、クレジットカードはにわかに脚光を浴びつつあった。

宿里のお客様は、都心に大型商業施設を持つ企業の関連会社で、その施設での販売促進を目的にしたカードを発行している。激変するビジネス環境のなかで、今後どのような戦略を描き、サービスを提供するかが重要になる、転換の時期にさしかかっているように彼には思えた。

そんな時、2014年を目指したシステム全体のリプレイスのプロジェクトが始まり、彼はプロジェクト全体を統轄するプロジェクトマネージャーという立場に立つことになった。

「リプレイス」とは「置き換え」を意味している。システムを構成している機器やソフトウェアを一挙に更新して、コストダウンや効率化をはかるためのプロジェクトだ。機能を変えることなくシステムの中身を時代に合わせた良質のものに置き換えるという、システム運用には欠かすことができない重要なプロジェクトだ。

3つの課題

宿里はお客様にリプレイスの内容を提案し、細部を決め込んでいった。その過程で今回のリプレイスでの課題は主に3点に絞られてきた。
第一のポイントはサーバの「仮想化」技術によるコストダウン。第二のポイントはセキュリティに関する国際基準に対応するための行程表の提案。第三のポイントはサーバの設置場所を最新設備に移すことに伴う遠隔監視と業務フローの変更。いずれも処理容量、セキュリティ、拡張性、運用など、システムの土台であるハードウェアの構成に深く関わる課題だった。

プロジェクトはシステムの土台となる「基盤」のチームと、その上で動く「アプリケーション」のチームによって構成されている。プロジェクト全体とアプリケーションチームのマネジメントを宿里が担当し、基盤チームのマネジメントは増田敏宏(ますだとしひろ)が担当することになった。増田は1992年の入社以来、ハードウェアの構成に携わってきたベテランエンジニアだ。

宿里と増田はお客様と論議を重ねながら課題への解決策を組み立てていった。

宿里が一つのお客様を担当してきたのに対して、増田は数多くのお客様のプロジェクト現場を経験してきた。官公庁の大規模なシステムから大学内の先進的、実験的なネットワークづくり、スーパーコンピュータなどなど。すべてシステムを支える土台となる基盤の分野の担当だった。彼の技術知識や人を動かしていく力、お客様への提案力など、豊富な経験からくるノウハウがプロジェクトの成功のためには不可欠だった。

サーバの仮想化技術は、1台のサーバが数台分の処理を行うことができるようにする技術で、全体のサーバの台数を減らすことができ、コストダウンや処理能力の向上に寄与する重要な技術だ。エクサはIBMの子会社ではあるが、独立性が強く、ハードウェアの選定に関してメーカーの限定はない。常にそのシステムに最適の機器を自由に選択している。このことがエクサのシステムづくりの大きな強みとなっている。それは同時に、ハードメーカーに頼ることなく、増田たち基盤チームのエンジニアのなかに仮想化技術が蓄積されているということでもある。

次に、セキュリティに関しては、クレジットカードの情報に関する国際基準がつくられ、2018年までに260項目にのぼる基準をクリアすることがクレジットカードに関係する事業者に義務づけられた。今回のリプレイス時にシステムが全ての項目に対応することはコスト的に困難で、宿里と増田は2018年までに段階的に対応するための最適な作業工程とコスト配分を提案することにした。無限ともいえる選択肢から最適の道を見つけ出す作業だ。

最後に、サーバをお客様のグループ会社が持っているデータセンターに移設することに伴って、お客様のオフィスからサーバの状態を遠隔監視するシステムが必要となった。これによって今までにない業務がお客様に発生することになり、現場で無理のない運用ができるようにお客様の作業そのものを設計して決めていく必要がある。

お客様との議論、社内での検討を繰り返し、いよいよ基盤の構成とアプリケーションの構築が始まった。構築は順調に進み、2013年年末にはつくりあげた基盤のテストが終わり、2014年夏には基盤の上で動くアプリケーションのテストも終了して、いよいよ移設が行われる予定となっている。

「動かすこと」から「進めること」へ

今回のリプレイスは全く新しい機能や効率化を実現するものではない。また、直接的にお客様のビジネスを変化させるものではない。一見地味なプロジェクトに見えるが、高度で信頼性の高い技術が要求され、お客様のビジネスを支え続けるという、極めて重要なプロジェクトだ。

宿里はプロジェクトの最終段階にさしかかっているいま、次への提案をおこなうべくアンテナを広げている。
彼はこれまでもお客様に対してさまざまな提案を行ってきた。特に流通、交通、レジャーといった地域に密着した大きな企業グループの総合力を活かしたクレジットカードのしくみができないかと提案を模索していた。リプレイスの期間中は新しい試みを行うことは難しいが、新しい基盤のもと、いよいよ次の事業戦略をシステムのうえで実現する環境が整うことになる。

お客様も急激に変化するビジネス環境のなかで、新しい施策を模索している。特に最近、システムの視点から、これからの戦略づくりのサポートとなるような提案が求められてきている、と宿里は感じている。

いままではお客様の利益のためにシステムをつくり、動かし、支えることがエクサに求められた役割だった。リプレイスプロジェクトを経て、システムの状況、お客様の考えに深い理解を得ることができたいま、宿里や増田は、これからはお客様の事業の継続性(サステナビリティー)と社会の利益のために、周囲の発想と創造力を結集して、お客様のビジネスを変革することがエクサに求められている役割なのだと感じている。

宿里は入社直後からソフトウェアに関する特許に興味を持ち、次第に深く学ぶようになっていった。初めは構築しているソフトウェアの特許に興味があったのだが、次第に新しい技術特許やビジネスのしくみとコラボレーションして、お客様への提案に応用できないか、と考え始めていた。

彼は2012年に難関として知られる、特許に関する事務を行える資格である「弁理士」試験に合格し、資格を取得した。今後はこの資格を武器にしてお客様への提案を行いたいと考えている。さらに、増田のように豊富な経験を持っている多くの人々の発想や視点を結集させることも大切だと考えている。
自分の能力は限られているが、多くの知恵が集まった時には予想を超えた変化を引き起こすことができる。

エクサは製鉄会社の情報システム部から始まった会社だ。当時の社員たちはITの可能性を信じて、新しい領域へと果敢にチャレンジしていった。現在大きな実績とビジネスに発展しているクレジットカード業界との出会いも、真摯なITへの想いと外へ向かって挑戦しようとする行動力の結果なのだ。

宿里たちにも、「世界を変えたい」というエクサのチャレンジ精神が脈々と受け継がれている。
地道なシステム運用の現場からこそ、大きな変革が生まれるに違いない。