第4回 PIMの効果はわかった、じゃあどうやってプロジェクトを進めたらいいの?

2019.07.18  株式会社エクサ

ダウンロード限定特典:[番外編] SEが語る
【PIMプロジェクトにおける勘所】

「連載コラム B2Bビジネスの新常識【PIM徹底解説】」全編に加え、「PIM構築を経験したSEが語る 【PIMプロジェクトにおける勘所】」とPIMの必要性を確認できる【7つのPIM導入基準】を収録

コンサル担当Kの写真
皆様、こんにちは。コンサルティング担当のKと申します。

さて、第4回目は『PIMの効果はわかった、じゃあどうやってプロジェクトを進めたらいいの?』と題して、私の経験を踏まえたプロジェクト推進におけるポイントを紹介させていただきます。

一口にプロジェクト推進と言っても、要件定義から設計、実装、テスト、移行等々、いろいろな作業がありますが、PIMプロジェクトとして一番重要なのが上流工程です。ここでいう上流工程とは、プロジェクトの目標設定やプロジェクト計画等のプロジェクト開始の準備作業となる構想策定と、要件定義を指しています。

PIMのプロジェクトは部門を跨いで検討することが多く、ステークホルダーが増える傾向にあり、場合によっては国外の方とのやりとりもありますので、上流工程でしっかりプロジェクトの方向性を明文化し、ステークホルダーに共通認識を持たせることが重要です。

ここからはPIMプロジェクトの上流工程における推進上のポイントを3つ紹介します。

PIMに対する捉え方は統一されていますか??

PIMプロジェクトで一番大事なことは、PIMで実現できる事を明確にし、ステークホルダーに共通認識を持たせることです。ここを押さえて置けば、プロジェクトの8合目は超えたと言っても過言ではありません。但し、実際はこの点をないがしろにしたままプロジェクトがスタートしてしまうケースが散見されます。

ある機器メーカー様のプロジェクトキックオフでの会話をご覧ください。
このメーカー様は、日本の本社で設計・製造し、国内・外の販社経由で販売をしています。

コンサルKの写真
それではキックオフを開催します。
まず始めにこのプロジェクトの目的ですが、『本社から販社に向けて、販売用の商品情報を効率的に提供すること』とお聞きしていますがよろしいでしょうか?
お客様:販社担当
問題ありません。
コンサルKの写真
Bさんはどうでしょうか?
お客様:本社事業所担当
販売用の商品情報とありますが、設計文書も入れる想定ですよ。
だって文書管理の役割もPIMって持つんですよね? なら入れてもらわなきゃ困ります。
コンサルKの写真
・・・。

かなりの確率で実際に行われる会話です。本社事業部担当Bさんが、PIMの定義を販売用の商品情報だけでなく、設計業務で作成される文書も含めて管理するイメージを持っていることが問題です。

よくPLMとPIMの違いが分からないと言われる方がいらっしゃいますが、PIMは最終的に顧客にアピールするための商品情報を管理する器であり、設計・開発・製造における現場で使う製品情報を管理するものではありません。ここを明確にしてプロジェクト推進することが重要です。

それは現実的かつ効果的な運用でしょうか??

さて、8合目まで到達したから後は勢いでクリア! と言いたいところですが、まだ落とし穴があります。
要件定義をしっかり、かっちりやる・・・その中で重要な事は現実的かつ効果的な運用を目指すことです。

もう一度、先ほどのメーカー様との会話をご覧ください。

コンサルKの写真
それでは、PIMでの承認ワークフローを定義しましょう。
お客様:販社担当
販社側では、担当者、課長クラス、ブランドマネージャーの3段階承認が必要です。
お客様:本社事業所担当
本社側では、担当者、課長クラス、部長クラス、事業部責任者の4段階承認が必要です。
部長以上は不在なことが多いので代理承認も入りますね。
コンサルKの写真
とすると、合計7段階承認で、しかも部長クラスは不在が多いとなると、、、
承認するのに1,2週間は掛かりますね・・・。

PIMで承認された商品情報が「お客様に公開される商品情報」になりますので、より慎重に承認ワークフローを定義したい気持ちはよくわかります 。但し、承認することに数週間を掛けてしまうと、その分お客様への公開が遅れることになります。

特に新商品情報は鮮度が命ですので、現実的な承認ステップ(1,2ステップをお勧めしています)にして、より迅速に商品情報を公開することに注力すべきです。

ここではワークフローの例で説明しましたが、それ以外にもガバナンスを意識し過ぎるあまり、PIMへのアクセス権限を細かく設定しすぎて運用しづらくなったり、必要な方に情報が開示されなかったり、といった弊害もよく聞かれます。

PIMを構築して、その後のデジタルビジネス基盤として継続的な運用を実現するためには、現実的かつ効果的な運用を目指すことが肝要です。

PIMに入れるデータはしっかり準備できていますか??

さあ、最後のポイントです。それはPIMの方向性や運用の定義をした上で、PIMの肝となるデータをしっかり準備することです。

PIMは通常のシステムと違い、旧システムからの置き換えではなく、新たに導入する仕組みとなるケースが多いため、初期ではデータがしっかり揃っているわけではなく、新たに販売用の商品情報として体系立てて整理し、PIMに投入する必要があります。

販売用にマーケティング情報を追加したり、逆に技術情報を省いたりと、データ加工にそれなりの時間を要することも考慮が必要です。また、商品情報に関してよく理解されている方のアサインも必要となりますが、適任者を選ぶのに難航することがあります。お勧めは、要件定義中にデータ作成についてのキックオフを開催し、データ整備について円滑に進められるようにチーミングをしておくことです。

データ準備をしっかり行い、きちんと更新される運用時のフローが確立されれば、体系立てられ整理された商品情報がPIMで管理されることになりますので「一応PIMに商品情報は入ってるけど、不要な情報が多いし、抜け漏れも多いなぁ・・・」といった、使われない仕組みになることを防ぐことができます。


ここまでで、 PIMプロジェクトの上流工程における推進上のポイントを紹介しましたが、実行に移しプロジェクトを成功に導くためには、ステークホルダー各人が「お客様へのサービス向上のための仕組み」を目指すことを念頭に置いて、組織の壁を超えて協力し合うことが必要になります。

そういった意味では、PIMは単なる仕組みではなく、今後のデジタル化に向けて、本社、販社やその他多くのステークホルダーがお客様のために前向きに協力しあう文化をはぐくむ、いいきっかけになるのでは?と期待しています。

コンサルKの写真
最後になりますが、もし読者の皆様でPIMのプロジェクト推進で悩まれていましたら、お気軽にご相談ください。
システムは人が動かすもの、特にステークホルダーが多いPIMは尚更!の信念の下、PIMの構想策定からシステム構築まで一気通貫で支援させていただきます。
営業担当Tの写真
プロジェクトのポイントを話すといって、PIMのデータモデルの考え方に触れていませんよ??「データモデルはすごく重要だ!!」とハゲしく熱く語ってたじゃないですか・・・。
コンサルKの写真
そうそうデータモデルも重要ですね。
文字数の制限もあって今回は割愛してます・・・。
続きは是非お会いした際に、ハゲしく熱く語らせていただきます。

次回のコラムでは、開発責任者のYから『PIMのベストプラクティスとは!? デジタルビジネス本格スタートに向けて』と題して、弊社が考えるPIMのベストプラクティスと、お客様のデジタルビジネスを支えるエクサスマートプレイスソリューションを説明させていただきます。

開発責任者Yの写真
第4回までお付き合いいただき、ありがとうございます!
ここまでお読みいただけたのなら、もうあと一回です。
宜しくお願いいたします!
[Blog][Footer]【PIMコラム】商品情報管理(PIM)の必要性から プロジェクト成功の秘訣まで

RECENT POST「PIMコラム」


第4回 PIMの効果はわかった、じゃあどうやってプロジェクトを進めたらいいの?