階層管理(テープライブラリ)

データの階層型管理とは?

高速なディスク空間と大容量・低電力のテープ・ライブラリ空間の利点を最大限に活用したデータ保存・管理方式です。

すぐ取り出したいデータは高速アクセス可能なディスクに、記録優先・読み出し頻度の低いデータは自動的に大容量のテープライブラリ装置に転送(マイグレーション)されます。

データの階層管理(テープライブラリ)とは

利用者は実際のデータがディスク内かテープメディアのどちらに保存されているかを意識する必要はありません。
テープに保存されているデータも、ディスク内の任意のディレクトリに存在するように見えます。テープに保存されているデータにアクセスした場合、データの読み出し開始までに若干の時間を要しますが、一度開始された読み出し処理は非常に高速です。
利用者からはテープライブラリの総容量を含めて「ひとつの大きなディスク」としてお使いいただくことができます。

エクサは高速分散ファイルシステムGPFS(※1)とストレージ管理ソフトウェアTSM(※2)を組み合わせて、お客様にシームレスなデータの階層管理環境をご提供いたします。

※1 GPFS:General Parallel File System
※2 TSM:Tivoli Storage Manager

見直されるテープメディア

一般ユーザにはあまり見かけなくなったテープへのバックアップですが、重要な大規模システムでは今も健在です。これは旧来のシステムリソース活用や設計変更によるコスト増の抑制など、後ろ向きの投資と思われがちです。しかし、実は現在のテープメディアは性能、機能ともに大幅に進歩しており、爆発的に増加するデータ管理に関する課題を解消するキーといえる存在になっています。

テープメディア

データの長期保存性能

湿度等により層構造がはがれる恐れのあるBlu-rayやDVDメディアと異なり、テープメディアはその構造上、長期保存に大変適しています。記録容量当たりの容積や重さも小さいため保存場所もコンパクトになります。

高速なシーケンシャル・アクセス

最新のLTO6メディアは1巻あたり非圧縮で2.5TBの容量であり、非圧縮時160MB/sec、圧縮時で600MB/secのアクセスが可能です。映像関係のシステムでは、テープから直接高解像度の動画を読み出すような運用が行われています。

省電力性

保管時に電力を要しないことはもちろんですが、常時通電状態のディスクとは異なり、書き込み・読み出し時の電力も極めて低いため、利用頻度の低いデータの保管には最適です。

暗号化・WORM機能

LTO3以降、テープの暗号化が可能になりました。
またWORM(Write Once Read Many)機能に対応するカートリッジでは、一度データが書き込まれると、通常の方法では上書きや消去ができなくなります。この機能により法令で規定されるデータの完全保護を実現することができます。

階層型管理システムの特徴

ファイルの操作はディスクと同じ

データがディスクにある場合はもちろん、テープライブラリにデータが転送された状態でも、利用者にはディスク上に存在するかのようにアクセスすることができます。

  • こんなお客様に最適
    大量のファイルを格納したい。
    アクセス頻度は低くても、ファイルシステム上にオンラインで存在してほしい。
    特別な操作を必要とせずに、目的のファイルにアクセスしたい。
    電源のランニング費用を最小限に抑えたい。
階層型管理システム 普通のファイルと同じ感覚でフォルダにドロップするだけ!

省電力

階層型管理システムは省電力でエコロジー

データが爆発的に増えて大容量のディスクを増設すると、ディスク本体の消費電力とともに、増設ディスク分の発熱を十分冷却するための空調の電力が合わさり大変なコストになってしまいます。常にアクセスされ続けるデータの比率をご検討いただき、テープライブラリを用いた階層型管理システムをご導入いただくことで、システムの劇的な省電力化が実現します。

柔軟なデータ管理ポリシー設定が可能

ディスク領域からテープ領域への転送については、任意のファイルについて最終アクセスからの経過時間、ファイルの拡張子、ディレクトリ別にポリシーの設定が可能です。
ご導入にあたっては、お客様のご利用アプリケーションや運用ポリシーなどコンサルティングを実施させていただき、最適な設計をご提案いたします。

データの階層管理-柔軟なデータ管理ポリシー設定が可能

データの高速アクセスおよび耐障害性アップ

階層型管理システムは高速分散ファイルシステムGPFSの環境上に構築されるため、GPFSが持つ高速なデータアクセスおよび耐障害性を活かすことができます。
万が一ファイルシステムを構成するサーバが停止してしまった場合でも、自動的に他のGPFSサーバが処理を引き継ぐため、ファイルシステムを停止させることはありません。

データの階層管理-高速アクセスと耐障害性アップ

バックアップ機能の追加も可能

階層型管理システムは、アクセス頻度の低いデータを大容量・省電力のテープ領域に転送します。テープ領域に転送されたデータはインデックス情報を残してディスク上から削除されます。ディスク領域はあくまでもアクセス頻度の高いデータの格納領域となります。
このように階層型管理の仕組み自体にはバックアップの機能を含んでいませんが、TSMの機能によりテープライブラリ内のテープメディアの一部をバックアップ用として割り当てることができます。
また外部システムへのテープ輸送などを考慮したバックアップのご提案も可能です。
お客様のデータ管理・運用の負荷を大幅に低減し、最適なデータアクセスを可能とするシステムをご提案いたします。

データの階層管理-バックアップ管理

適用分野

科学技術分野での収集データ格納庫

  • 衛星データや遺伝子情報など、大量の収集データが日々システムに入ってくる。
  • アクセス頻度は低いが、研究の目的によっては横串検索など古いデータの活用もある。

地図情報の格納

  • 大量の航空写真や地形データのデータ格納
  • 同一地点の時系列変化を調査するときに古いデータにアクセスする。

図書館、公文書館などでの資料格納

  • 電子化された紙データなどを保管する倉庫として活用
  • 多様なリクエストに応じて、様々なデータにアクセスする。

メディア系におけるコンテンツ格納

  • 映像や音楽などの保管庫として活用
  • 多様なリクエストに応じて、様々なデータにアクセスする。

その他導入事例

某大学様向け クラウド・コンピューティング・システム

各研究室の情報や研究内容、基幹システムのデータとともに、数値解析計算結果が高速かつ大量に蓄積されます。
各サーバは仮想マシン上に構築され、10GbEネットワーク経由にて階層型管理のストレージにアクセス可能な状態となっています。
システム全体の電力消費を最小限に抑えつつ、大量データの効率的保存を実現しました。
エクサではお客様の運用に適したポリシー設計をご提案いたします。

10GbEネットワーク経由でアクセス可能な階層型管理ストレージ

某研究機関様向け 画像データ蓄積システム

一日に数TB以上増え続ける再取得が不可能な画像データを抱えるお客様。対象となる画像データは、最終保存の前にデータ変換処理を要します。新システムご導入前は、RAIDディスクとブルーレイに保存されていました。
本システムにより、データ処理から最終保存まで自動的に処理することができるようになりました。

画像データ蓄積システム-データ変換処理と保存を自動化

利用者は、GPFSにて提供される高速半導体ストレージをローカルディスクのように理想し、高速な画像処理を実施します。
処理後のデータは高速オブジェクト・ストレージに転送するだけ。あとは設定されたポリシーに基づき、TSMがデータをテープライブラリに転送します。
もちろん利用者からは、上記のデータファイルは高速オブジェクト・ストレージ装置上に存在しているように見えます。

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