情報アセットの属人性を解消。
ノウハウの標準化推進の基盤としてエンタープライズ サーチ FAST ESPR を採用し、
多様な情報を形にこだわらずにダイナミックに共有、活用。
目次
背景
弊社は創業以来、社内標準策定に向けた努力を続けてきましたが、フォーマットの共通化や
情報格納方法の確立にコストがかかりすぎるという問題に直面してきました。
そこで2007年にスタートした新たな標準化活動では、多様なフォーマットの情報をダイナミックに扱うことを前提に、
標準化システムの構築に着手しました。
この要求をクリアするためにFAST ESPを導入し、2009年7月に標準化システムが社内公開され、わずか1~2か月で7,000~8,000件の
ノウハウを収集。
情報共有基盤として高い効果を上げています。
またイントラネットの検索エンジンとしても導入され、複数システムを横断した検索も実現。
今後も営業ポータルの構築やMicrosoft Office SharePoint Server 2007 との連携、
これらの構築ノウハウを活かしたソリューションの社外提供などを計画しています。
<導入背景とねらい>
ノウハウ共有のための標準化活動に立ちはだかるコストと時間の壁
動的で軽いしくみを作るためエンタープライズ サーチ FAST ESP を活用
業務内容の多様化や複雑化、無秩序化を抑制し、業務の合理化や生産性向上、品質向上に大きな貢献を果たす「標準化」。
これが大きな効果をもたらすことは多くの企業が理解していますが、実際の取り組みは決して簡単なものではありません。
特にシステムインテグレーターのように膨大な知的資産を抱える企業では、全社標準の策定はイバラの道だと言えるでしょう。
多様なフォーマットで蓄積された膨大な知的資産から標準を抽出していくことは、複雑で時間のかかる作業になりがちだからです。
そのため長い期間をかけて標準を策定し終えたころには、その内容が時代遅れになる危険性もあるのです。
弊社では、このような問題を根本から解決するため、エンタープライズ サーチ FAST ESP を活用しています。
IT業界では社員のスキルこそが最重要資産ですが、各個人が保有するノウハウを共有できなければ "属人性" が強くなり、
安定した品質と高い生産性を実現することは困難になります。
エクサには社員スキルを管理する
"技術マップ" と呼ばれるデータベースがあり、登録されているスキル項目数は既に 1,000 を超えています。
これらのスキルを持つ社員のノウハウやドキュメントを、全社レベルのアセット
(資産) にすることは、ビジネスを発展させるうえで不可欠な取り組みと考えております。
しかし標準化に向けた従来の取り組みは、いくつかの問題を抱えており、標準化のための共通フォーマットを厳密に作り上げようとすれば、
その策定そのものに膨大な時間とコストがかかってしまいます。
また、アセットを格納するための
"棚作り" に労力をかけてしまうと、技術の変化に対応することが難しくなります。
さらに、システムインテグレーションの現場では自社の標準だけではなく、顧客企業が既に策定している「他社の標準」も受け入れる必要があります。
そのため高い柔軟性を確保することも重要になるのです。
2007 年に着手した新たな標準化活動を通じて「標準化を成功させるための鍵は、共通フォーマットや棚の "形" にこだわらず、知的アセットを
"ありのままに集めて活用する" こと」を明確にし、且つ標準化を支えるシステムの仕様は、アセットを格納する棚が "動的である"
こと、アセット収集が "軽い" ことが求められました。
このニーズに対応するために、エンタープライズサーチの活用、 FAST ESP の採用しました。
導入の経緯
圧倒的なスピード感と安定性を高く評価カスタマイズの容易さも大きなメリット
エンタープライズ サーチの利用を前提に標準化システムの設計
既に情報が蓄積されているシステム (ファイル サーバーなど) を FAST ESP に接続し、多様なフォーマットで格納された情報のテキストを
FAST ESP 上でインデックスします。
FAST ESP によって、ファイル単位の検索とメタ データ検索 (データベースや XML など)
の2種類の検索を実現します。
ファイル単位の検索は通常の Web 検索と同様にエンタープライズクローラーが情報を自動収集し、辞書やルールなどにのっとり自動的にメタ
データを付与します。
メタデータ検索は、アセット管理者が作成したアセットの特性を記載した表を FAST ESP のファイルトラバーサーでバッチし、
フィードするしくみになっています。
つまり、これらが「棚を軽く作れる」ポイントとなる部分であり、採用の決め手となった部分でもあります。
この設計に基づいたシステム構築に着手したのは2009年6月。
まずは技術系の情報を対象にしたシステムを1か月間で完成させ、7月3日に社内公開しています。
これと並行してイントラネットの検索エンジンも FAST ESP へとリプレース。
両システムの検索を1セットの FAST ESP に統合することで、
標準化システムとイントラネットをまたいだ横断的な検索も実現されています。
<FAST ESP のどのような点が評価されたか>
- 圧倒的な検索スピード管理画面が充実しており、インデックスやランキングの細かいコントロールが可能
- カスタマイズも容易なので、ユーザーニーズにきめ細かく対応可能
- テキスト分析の精度も高く、日本語でも安心して使える
- FAST の日本法人には開発部門もあり、迅速に対応可能
ソリューション概要
検索結果の左側にナビゲーションを表示少ないオペレーションで目的の情報へ
現在のシステム構成は (図1) に示すとおり。 Web ブラウザーに表示される画面には検索窓が用意され、ここにキーワードを入力することで、検索結果が表示されます。 検索結果の左側には「公開方法」や「カテゴリ」「部署」「キーワード」などのナビゲーション メニューも表示されます。 このナビゲーションメニューを活用すれば、関連情報へのアクセスを多角的に、そしてキーワードに依存することなく、 マウス クリックで行えます。 このしくみも FAST ESP の機能で実現されています (図2、3) 。
(図1)システム構成図[拡大図]
FAST ESP のカスタマイズ性が高く手軽に行える例として、入力されたキーワードに応じた "フィーチャード コンテンツ (おすすめコンテンツ)"の表示があります。 例として、技術セミナーなどのイベント名を入力すると、そのイベントに関する最新情報が含まれるコンテンツがトップに表示され且つ、 フィーチャードコンテンツはランキングと切り離して設定できます。
効果

(図4)イントラ検索[拡大図]
現状では、まだアセット収集の段階で、標準化策定は今後の課題ながらも、社内アンケートにて、システム公開後わずか2か月で
既に大半の社員が使い、レスポンススピードやナビゲーション機能を高く評価されています。
エンジニアに向けた情報技術の共有と提供を目的に留まらず、総務部やプロジェクト管理部といった本社部門からの情報検索にも威力を発揮しています。
例として、特定部署から発行されたレターを見つけだすといった使い方の場合、1回キーワード入力すれば、
あとはその部署名をマウス クリックするだけで目的の情報に辿り着くことが可能です(図 4) 。
エクサでは、ノウハウ共有のための標準化活動では、継続が最重要課題。
それにはユーザーにとってはサーチが1つのリポジトリに見え、「サーチして、"使える情報" が表示される」
というプラスの経験を積んでもらうことが非常に重要だと考えます。
"ノウフー (Know-Who)" を目的とした活用も行われています。
特定の技術名をキーワードに検索すると、検索結果に関連する人物名がナビゲーションメニューに表示されます。
これをクリックしていくことで、誰がどのようなノウハウを持っているのか、短時間で把握できます。
懸念されていたノウハウの共有にはノウハウ保有者からの抵抗もまったくなく、検索可能なファイル、
ドキュメントはシステム公開後わずか2か月で7,000~8,000件に上っており、その数はその後も増え続けています。
オープンマインドで数多くのナレッジが提供され、それらを活用することでさらにマインドがオープンになっていくという、
ポジティブな循環が進みつつあります。
今後の展望
中長期的な目標は知識を分かち合う企業文化の確立。得られたノウハウのソリューション提供も計画。
FAST ESP を他のシステムに展開しようという動きも始まっています。
その1つが営業ポータルの実現に向けた取り組みです。
既に8月中旬にプロトタイプが構築され、一部の部署で活用をスタート。
プロトタイプでの検証が終わりしだい、社内公開する予定になっています。
また、Office SharePoint Server 2007 と連携させた活用法にも着手しており (図 5、6) 、
社内の他のサーバーとの接続を段階的に拡大していくことも検討されています。
その一方で、今回の標準化システム構築で得られたノウハウを、ソリューションとして提供するための準備も進めており、FAST ESP による情報検索と
Office SharePoint Server 2007 を連携させた上流サービスメニューを作成し、2009 年 9 月末にはマイクロソフトの「ビジネス価値計画サービス
(BVPS)」としてラインアップされています。
また FAST ESP を PLM (Product Lifecycle Management)
と接続するソリューションや、アセット管理システムと連携したソリューションも視野に入っています。
エンタープライズサーチは情報系アプリケーションのハブになれる可能性があり、既存の情報システムを有効活用するだけに留まりません。
例として、社内のエキスパートを探す
Know Who 検索の構築や、他の部署の情報から新たな気付きを得ることが可能となります。
これによって社内組織の壁も解消され、よりダイナミックな組織を実現を目指します。
このように弊社では、FAST ESP によるエンタープライズサーチを、多様な形で展開していくことが計画されています。
そしてこれらの展開で得られたノウハウは社内のみならず、数多くの日本企業にもメリットをもたらすはずと確信しています。
日本企業がこれからさらに強くなるには、ノウハウの共有を積極的に推進する必要があり、中長期的に目指すのは
"喜んで知識を分かち合う企業文化" の醸成と浸透です。
FAST ESP はそのための基盤であり、活用次第では世の中を変えてしまうポテンシャルすらあると確信しています。

(図5)Office SharePoint Server 2007 ホーム画面[拡大図]

(図6)Office SharePoint Server 2007 上での FAST 検索結果画面[拡大図]
※ ファスト サーチ&トランスファ株式会社は、米国 Microsoft Corporationの100%子会社であるFAST社の日本法人です。
FAST、FAST ESP、FAST Unity およびその他の関連するすべてのロゴ、製品名は、ノルウェー、アメリカ合衆国、 その他の国におけるFAST,
A MicrosoftR Subsidiaryの商標または登録商標です。
本件に関するお問い合わせ先
株式会社エクサ PCM・サーチソリューション営業部
TEL: (044)540-2375
E-mail:fast@exa-corp.co.jp
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