ネットストアのリニューアルで
2年連続2ケタ成長

株式会社良品計画様【インタビュー】

ネットストアのリニューアルで2年連続2ケタ成長
~成長のカギをWEB事業部長 奥谷様が語る~

無印良品ネットストア

株式会社良品計画様は「無印良品」を中心とした専門店事業の運営/商品企画/開発/製造/卸しおよび販売を展開されています。
店舗数は、国内は直営店262店舗、商品供給店117店舗(2013年2月期)で、海外はヨーロッパ、アメリカ、アジアの合計206店舗(2013年2月期)です。

今回、2010年11月にサイト改善のためにリニューアルし、その後順調に業績を伸ばされているネットストアについてWEB事業部長 奥谷様に当時の状況と今後の展望についてお話を伺いました。

リニューアルに至る背景について、お聞かせください。

WEB事業部長 奥谷孝司様
当時、ネットストアを運営しているECサイトにかなりトラフィックが出てきて、無印良品週間で会員メンバーへのキャンペーンを行うとサイトのスピードが極端に遅くなったり、大きなキャンペーンになるとサイトが止まったりして、お客様が訪れても買い物できないということがありました。全社の売上構成に占めるネットストアの比率も高くなってきており、サイトを充実させる必要があり、リニューアルすることになりました。リニューアルプロジェクトは2009年から始まり2010年11月に新たなサイトを開設しました。その結果、2011年以降、ネットストアの売上は2桁成長で伸び続けています。

リニューアルをされたときにエクサをパートナーにした経緯は?

プロジェクトパートナーにエクサさんを選んだ理由は、SEさんに知見があり非常に信頼がおけるというところがあります。エクサさんは、私たちの企画担当やデザイナーにとって、より使い易い仕様で管理画面を作成してくれて、またお客様側画面においても私たちのニーズに沿って対応してくれました。特にユーザビリティの部分も含めた提案があり、改善してくれたのは大きかったと思います。例えば、サイト画面遷移について実際の動きを想定した提案がエクサさんからありました。私たち作る側から見ても、お客様側から見てもおかしくなく、しっかりとフォローしてくれました。
私は講演を依頼されたときに「伴走型」ってよく言うのですが、しっかりと私たちの意図を汲み取って業務を進めてくれるところが現場の人にも安心感を生んでいるのかと思います。

「伴走型」というお話ですがこれは奥谷様がパートナーを選ぶ際の一つの視点になるのでしょうか?

そうですね。例えばあるツールを導入して運用フェーズになったときにも一緒にKPIを作ってくれるような、常に私たちのブランドの思想を理解して私たちの中に入り込んで進めてもらうのが一番良いです。特に今回のリニューアルの時は、何が問題でどこに不満点があるかを順次議論しながら一緒にプロジェクトを進めていきました。そういう意味では「ブランドを理解する」、かつ「私たちの視点で迅速に動いていく」ことを「伴走型」のパートナーには常に求めています。エクサさんは私たちの会社に入り込み、関連各部署の人と積極的にコミュニケーションをとり、最終的に信頼を得ました。
最近、私は常にパートナーには「伴走型」でやりましょう」と言っています。「新しいツールがあってこれを売りたい」、「これを良品計画で何かやって欲しい」、と言われるのですが、それだけでは意味がないです。「いかにMUJI化するか」とか、「このツールにどんなアドオンができるのだろうか」、そういうことを常に会話できるパートナーが「伴走型」のパートナーと思っています。

「伴走型」のパートナーは会話ができるとのことですが、例えばどういうことでしょうか?

私は講演で「顧客時間(顧客の望むタイミングでの提供&推奨の実施。アフターも含めての継続的なお付き合い)」ということをよく言っています。その「顧客時間」をしっかりととらえ、時間を共有し、共感しながら会話することがシステム構築にも重要だと思います。

サイトのリニューアル効果についてお聞かせいただけますか?

サイトリニューアルの結果、圧倒的にトラフィックによる問題がなくなり、ネットストアの売上は順調に伸びています。2010年度の売上は昨年比104%ですが、2011年度の売上は昨年比113%、2012年度の売上は昨年比と同じ113%、金額は109億円です。このまま順調に伸び、このペースが維持できれば2015年過ぎには中期計画の150億円に届いているかも知れません。
サイトのリニューアルをして良くなった点は検索機能を良くしたこともありますが、圧倒的にお客様の無駄な画面遷移がなくなったことです。それでいてコンバージョン率はすごく高くなりました。つまりお客様は最短距離で買い物ができるようになったということです。エクサさんはサイト遷移を想定しながら1枚ずつページ作りをしてくれているので私たちの想定した通りになりました。その結果、2010年11月からはネットストアの売上は確実に上がりました。
無印良品のネットストア売上が昨年比2桁伸びた理由は、私たちがソーシャルメディアに力を入れたりとか、EC市場で小売が4~5%伸びていることなどもありますが、訪れた人にとって買いやすい環境が整備できたことによると思っています。
また、今まで手作業で変更していたキャンペーン価格はマスターと連動した結果、キャンペーン期間が終われば前の価格に戻る機能も提案、実装してくれましたので、自動化で戻すことが可能になりました。運用負荷が軽減できたおかげで残業も減りました。普通に考えたら2桁も売上が伸びてソーシャルメディアなどいろいろな施策をすれば残業が増えてもおかしくありませんが、逆に減っています。それはシステム的な改善が大きく影響しています。

ITがマーケティングを変えていく

WEB事業部に異動したときは、この事業部はマーケティングデータの宝庫だと思いました。私はWebのプロではないのでCRM的な視点から入ります。ECサイトだけを見ているとネットはネット、店舗は店舗になりがちですがこれでは良くないです。Webを通じてお客様を店舗に誘導し、会社の中でWEB事業部の価値を上げないといけません。
これからの時代、CMOやマーケティングを担う人はITのことを分かっていなければならないと考えています。これはリニューアルを通じてエクサさんやBPさんから学んだことです。エクサさんは「スマートプレイス」というものを会社の中で考えられて、CIO視点だけではなくてCMO視点を会社で取り組まれようとしています。マーケターこそITがわかってないといけないと思います。Webの世界で面白いのはお客様にあったパーソナライズ化やデジタルマーケティングがリアルにも進行していくことです。お客様を理解するためにITをいかに活用するかが求められ、私もマーケターとだけ話すのではなく、IT系の人とも話す必要があると考えています。そういう意味ではエクサさんとの関係は重要であり、定期的に話しをしています。
お客様を理解するにはデータを可視化する必要があり、可視化するためはITが必要です。「売上に貢献するマーケティング変数とは何か」、「その変数はどうやったら定量化できるのか」についても考えていきたいです。そしてマーケティングの仕組みをITで実現し、アセットとして会社に残すことをエクサさんと一緒に挑戦したいと思います。

会社名 :株式会社良品計画 (URL: http://ryohin-keikaku.jp/)
     Ryohin Keikaku Co.,Ltd.
所在地 :〒170-8424 東京都豊島区東池袋4-26-3
設立  :1989年6月(登記上 1979年5月)
主な事業:「無印良品」を中心とした専門店事業の運営/商品企画/開発/製造/卸しおよび販売
代表者 :松井忠三(代表取締役会長兼執行役員)
     金井政明(代表取締役社長兼執行役員)

お客様と一緒に課題を解決し、信頼されるパートナーを目指します。

売上100億円を突破した無印良品ネットストア「MUJI.net」を支える情報基盤構築プロジェクトにエクサは『伴走型』パートナーとして参画し、検索基盤やフロントアプリケーション部分の開発を担当させて頂きました。 このプロジェクトを通して得た知見、経験をさらにブラッシュアップし、エクサでは、『スマートプレイス』という名称でソリューションを体系化しています。

本事例の記事内容は掲載当時のものとなっております。

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